政府は、福島第一原発事故での補償に関し、銀行に東電への債権放棄を求めました。銀行には、原発を含め東電に資金を貸した、責任があるとするものです。東電が支払い切れない補償分については、政府が責任を持つとも言っています。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
現在、人気ブログランキング 起業部門 14位です。
今日もクリックよろしくお願いします
人気blogランキングへ
日本の銀行は、個人や小企業に対する貸出が厳しいのに対し、大企業には驚くほど甘い査定で貸し出します。そのためこれまでにも、日本航空や長谷工コーポレーションなどが、数千億円もの金額を債権放棄しています。
一方、個人や小企業などには、最後の1円まで返済を求めます。マイケル・ムーア監督の映画「シッコ」には、住宅ローンの返済ができないため家を追い出される家族が出てきます。ただ、米国では家の所有権がローン返済者から銀行に代わりますが、返済者にはそれ以上の返済は求められません。
銀行も、貸出責任が求めれるからです。日本の銀行は、何故か貸出責任は求められません。小企業が銀行から融資を受ける場合も、社長個人は保証が求められます。このような制度も、どうも日本だけのようです。その上、銀行は都銀にしろ、地銀にしろ、起業する人に対してはほとんど貸し出しをしません。
そのくせ、起業が成功して事業資金が必要になりますと、間違いなく息せき切って融資を申し出て来るのが銀行です。起業の際に資金を貸し出してくれるのは、国金(日本政策金融公庫)か信用金庫です。規模が大きくなると決って、銀行が低金利で大盤振る舞いしてくれます。
どう考えても、銀行ばかりに都合よくできていて、起業する人間ばかりにリスクを押し付けています。今回、東電への銀行の貸出責任を問うならば、同時に個人や小企業への、貸出責任と保証とを検証するべきです。 日本人は起業に向かないなど、変な風評を立てないことです。
今後、日本経済を立て直すのは、間違いなく起業家です。しかも、財政が厳しくなって国の予算が小さくなりますと、民間の企業や起業家の資金が重要な役割を果たします。その日のためにも、今から起業家が資金を借りやすくしておくことです。
【余談】
「日本人は起業に向かない」という発言は、多分に官僚などが作り上げたイメージと言う気がします。その昔、「日本の官僚は世界で最も優秀。中でも大蔵官僚は、世界で一番」 何て発言がよくマスコミから流れました。今でもこの台詞を信用している人がいるようです。ほとんどは、官僚が自作した台詞のようです。政治家はダメでも官僚が優秀だから大丈夫なんて話を信じて、財政赤字は間もなく1000兆円です。