最近、聞かなくなりましたが、ハゲタカファンドは1990年代後半、経営不振に陥った日本企業を次々に買収しました。中でも、日本長期信用銀行を買収した米国・リップルウッドHDは、10億円の投資によって、新生銀行として再上場した後に約2200億円を手にしたと言われています。
この長銀の倒産を避けるため、政府は8兆円の公的資金を投資していますから、収支計算ではわが国は膨大な赤字を流出させています。戦後、高い経済成長を果たしてきた日本人が、初めて経験するグローバル企業の貪欲さでした。欧米の投資ファンド会社は、日本に続々と上陸していた時期です。
あれから15年以上の月日が経ちます。西武鉄道に投資したサーベラス・キャピタルが、再上場する西武鉄道の株式を売り払うことで、大型の企業投資も大方がけりをつけることになります。これら投資ファンドがわが国で幅を利かせた時代は、カネ、モノ、ヒトの時代でした。
今は以前の、ヒト、モノ、カネの時代が戻りつつあります。この順序は、無意識に並べられたものではなく、経営戦略の3Mとしてヒトが最も重要な役割を果たしています。一昔前には、カネさえあるならば、ヒトでもモノでも何とでもなると考えられてきました。
ヒトは、いくらでも補充が利き、会計上では人件費ではなく、外注費や販売経費として計上している会社もあるほどです。現在事業展開をしている経営者の中にも、カネ、モノ、ヒトの順に重要視している人がいます。そのような会社の場合、ほとんどが厳しい経営環境におかれています。
ヒト、モノ、カネの時代になって、ヒトを雇うことが大切になっています。価格が安ければ誰が売っても、売れた時代は終わり、接客技術がモノを言う時代です。従業員の気付きによって、売上げが大幅に向上する時代でもあります。これから起業する人がこの流れの変化を読み違えると、起業に失敗します。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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