日本人と日本社会は、外国の先進国からみて情報に鈍感と言われます。わたしがいつも気なるのは、住んでいる町内にパトカーが来て、警官が一軒の家に慌しく出入りしているようなとき。
同じ町の住民としては、何が起こったのかとても不安と関心があって警官に質問します。そんなとき、警官は絶対に何が起こったのか話しません。
「警察署の幹部でなくては話せないことになっています」が共通した答えです。これが米国や欧州ですと、現場の警察の責任者が、マスコミと地元住民向けにその場で会見を行います。
ほとんど秘密なしに、発生した事件の概要を話して、その模様がニューヨークタイムズやBBCのサイトなどで公表されてもいます。
12月10日、特定秘密保護法が施行されました。この場合、保護の対象となるのは情報です。多くの日本国民は、国が秘密を保護するのは当たり前と思っています。
欧米諸国も、国の秘密に関しては法律によって保護しているので。日本だけが同様の法律を作らないのはおかしいと考えているようです。
ただ、情報に関しては日本国民と欧米の国民に隔たりがあります。日本では、政治家や官僚だけが知ることのできるのが国家機密。
国民は知る必要がないと思いがちです。市民革命を経験している欧米では、政治家や官僚は国民を騙すことの平気な人種であることを認識しています。
税金を彼らにかすめ取られないよう、しっかり見張ることが大事と考えているような気がします。
日本人の情報に対する感度の鈍さは、起業のときにも大きな影を落とします。景気が良くなっているとされる現在でも、起業することによって、行政から補助金や助成金がでると信じている人が少なくありません。
スマホのアプリ作成は、今も金になるビジネスで、これからアプリ作りを覚えようと考える人もいます。日本は雇用環境が悪いから、起業の時の求人に心配することはないと思い込んでいる人さえいます。
5年、10年前の情報を信じきって、起業を進めようとする人が後を断ちません。これでは、起業に失敗するのも決して不思議なことではありません。ネットを通じて得る情報に、時間のずれを意識しない人さえいます。
起業するためには、情報を自分の足と耳と目と感覚で探すことです。安易に、マスコミや他人の情報を信じると、初期投資の大金を失うことになります。
常に情報が正しいか、間違っているか、確認する必要があります。自分で情報を基に将来を予測できるくらいに真剣に取り組むこと。情報に敏感な人は起業では多くの人が成功しています。
【一言】
暮の総選挙が終りました。選挙では、優先順位が最も高いはずの1000兆円以上の借金問題はほとんど触れられず、相変わらずアベノミクスで景気対策ばかりを話題にしていました。いずれ、この借金の処理が問題になるでしょうが、そのときは手の施しようがないくらい膨大の額になっているはず。円安が進んでいることで、ドル換算では借金はますます増えます。後日、「あのときに何とかしておけば」と言った声が微かに聞こえました。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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