埼玉県で開業して、1年でエステサロンを廃業した40代女性に話を聴いたときのことです。「エステの開業は、いつごろから考えるようになったのですか?」
彼女は、エステシャン講座による民間資格を早くに取得し、開業準備にも数年かけ満を持しての開業です。決して、いきなり思いついての開業ではなかったようです。
「はっきりしないのですが、若いときからエステは儲かると誰かに聞いた話をずっと信じていました。そのことを一度も疑ったことはないです」「自分の中でエステは儲かるものと思い込んでいました」
特段、理由があるわけでもなく、一つのビジネスを考え続けている人はいます。子供のころから、身内の重い病気に遭遇して医者や看護士になることを考える人はいます。
同じような流れで、開業を考え続けている人はたくさんいます。ただ、医師や看護士と違い、儲けが絡むビジネスとなりますと、この思い込みはたいへんな失敗を生む原因にもつながります。
ビジネスにおいては、この種の思い込みは最大の敵です。特に、現在のように価値観が変わる時代には、思い込みや先入観といったブラックボックスを抱えていては、競合の多いビジネスでは失敗につながります。
起業で簡単に失敗している人の多くには、「お客さんが多い」「とにかく儲かる」「失敗しない業種」と言った、ほとんど根拠のない言葉を信じきっている人が多いです。
現在の起業やビジネスにおいては、まず自分自身がわけなく無条件で信じ込んでいるブラックボックスを疑ってかかることです。一度は、裏を調べてみることも大事です。
自分は、そんな根拠のないことは信じないと言いながら、この種の思い込みのある人は大勢います。一度、頭の中に入り込みますと、まるでコンピューターウイルスのように、いつまでも頭に貼りついて剥がれませんから厄介です。
起業経営相談もよろしく
【一言】
人間の記憶には、覚えようと努力して頭に叩き込む記憶と、覚える気はなかったのにいつまでも頭から離れない記憶とがあります。人から聞いたおいしい話などは、この頭から離れない記憶の一種です。普段はあまり信じていないのに、困ったときや苦しいときに思い出されて手を出すことが多い記憶。大半は失敗につながる思い込みですから、注意の必要な記憶です。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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