この社会にはとんでもない人がいるものです。兵庫県伊丹市の45歳の女は今年2月~7月の半年に、全国30都府県の小売店1200店に7000回電話でクレームを言い、商品や金を騙していました。
今、小売店の現場では、万引きとクレーマーでたいへん頭を悩ませています。特にクレーマーの場合は、苦情をいって賠償を求める人ばかりでなく、心ある苦情が経営に寄与することも少なくないからです。
ただ、クレーマーの苦情によっては、店内の空気がとても刺々しくなることもあるので、経営者としては頭の痛い問題です。そのため、小額の賠償ならば目を瞑って返金する人もいます。
今回の犯人の女は、こんな経営者心理を読んでの犯行のようです。13年から犯行を繰り返し、これまでパン店、ケーキ屋さん、精肉店など約500回成功して61万円相当を詐欺しています。
計算しますと1回当たりは1220円。何とも微妙な金額で、この辺の額なら経営者も、諦めのつく金額なんでしょうか。ただ、膨大な店舗を調べ、携帯から電話をし、その労力と電話代を考えると採算の合わない話です。
最初は、13年に大阪市内のケーキ店で、髪の毛が入っているとクレームをつけたところ、レシートや現物を見ることなくお詫びの商品がもらえたことがキッカケでした。
クレームはお店にとって大事なツールです。今は、お客さんからお店への不満を買い取って、それを小売店に販売するビジネスが成立する時代。クレーム処理も対応次第では、お金の成る木に変わります。
今、経営者に望まれるのは、人を見る確かな目と、クレームに対してしっかりと受け止めて自分のお店で生かす知恵。腰を据えて対応されますと、クレーマーも安易な苦情の言いづらい空気になります。
【ひと言】
これだけクレーマーが騒がれていると、周辺店舗や業界へ警戒を呼びかける、ウォンテッドを流すポータルサイトがあってもおかしくないのですが。今は、景気がそこそこ上向いていますからクレーマーにも鷹揚に対応できますが、不況が厳しくなりますとそうそういい顔もできません。1店だけでなく周りの店舗が連携をとると、悪質なクレーマーには入店時から警戒ができるはずです。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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