今もって、日本を覆っている重苦しい不安感の原因は、長く続いているデフレ経済にあると思っています。大掛かりな金融緩和を実施しても、今でもデフレから抜け出した実感はありません。
わが国ではこれまで、デフレを抜け出すため2000年8月と06年3月の2度も、日銀がゼロ金利と量的緩和の解除を実施した過去があります。そして2度とも失敗してデフレが続きました。
米国は08年リーマンショックの後に、ゼロ金利を実施して景気の下支えを行ないました。今年15年12月にFRBが金利引き上げに踏み切り、1回でほぼ成功していると言われます。
この日米の金融政策の実行能力の差は何なのか考えさせられます。わたしは過去の日銀のゼロ金利解除を見てきましたが、99年2月にゼロ金利を導入して、18カ月後の00年8月には解除してます。
01年3月には、量的緩和を実施しましたが06年3月に2度目の解除をします。異常事態のゼロ金利を早く止めたい気持ちがありありです。リーマン後の08年12月には、3度目のゼロ金利を導入するめちゃくちゃぶり。
米国の金融当局が賢いというよりは、日銀の失敗の連続をみていますと、同じことを繰り返してはいけない気持ちが強くなるはずです。FRBは、2年前のバーナンキ議長の時代から金利引き上げの準備を始めていました。
資金を使うばかりでなく、時間を上手く使うことはビジネスや金融においては重要な課題です。リーダーの発言によるアナウンス効果を最大限利用して、目的を達成するための誘導策は大事です。
最近、企業経営やビジネスにおいては、スピードばかりが重視され、時間を最大限利用した手法は影が薄くなりました。起業準備などでも、この時間を上手く使う手法は成功への第一歩です。
日銀の金融政策ばかりでなく、財政運営でも、東京オリンピック関連事業でも、時間を生かせなくて失敗続きです。国はダメでも、個人の起業においては時間と知恵をつかって成功させることです。
【ひと言】
決して日米間に能力の差があるとは思えません。ただ、欧米では歴史に学ぶ気持ちがあるのに対し、日本は失敗を教訓として生かす気持ちが希薄です。5年ほどのバブル期間に対し、その後20年もデフレで苦労しているのに、今でもバブル景気の再来を願う政治家がいることは確か。古い発想の政治家を入れ替えないことには、この国はダメになります。最後は、全て国民にツケは回され、政治家は辞めるとそれでけじめになりますから。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
現在、人気ブログランキング 起業部門 18位から 17位に上昇しています。
ここからクリックお願いします。 人気ブログランキングへ