安倍政権や日銀は、日本経済は徐々によくなっていると喧伝します。大半の中小企業経営者は、「景気がよくなっている実感はほとんどない。逆に、人件費の上昇で経営は厳しい」
現状の日本経済を考えるとき、わたしは2つの大きな要因を考えます。1つは、現在日本で起こっている確実な3つの要素。「人口減少による人手不足」「まだまだ進化するIT技術」「来日する外国人による消費増加」
もう一つは、経済が拡大するために必要な3つの要素。「消費と生産をするための人口増加」「企業の設備投資の増大」「消費を促すイノベーション」 需要と供給を拡大する基礎的要素です。
この2つの要素を組み合わせて考えると、日本国民の人口減少による消費減を来日外国人のインバウンドが代替してくれています。ただ、人手不足はほとんど解消されません。
企業の設備投資は、デフレ時代にほとんど手付かずの状態で、やっとここ2、3年動き出したところ。ただ、国内よりは海外での投資が優先で景気を引き上げる力強さはないです。
IT技術の進展により小さな生産性は向上していますが、日本経済に影響を及ぼすほどの力はないです。イノベーションによって、国民生活に変化が起こったというような、スマホ級の製品やサービスは出ていません。
これらを組み合わせて考えると、景気は横ばいが良いところではないかと思います。一方に、米国での金利上昇、中国の債務処理、新興国の景気減退がありますから、世界的視点で考えますと景気後退期に入ると思われます。
アベノミクスによる開業率アップのため、浮ついた空気に踊らされた起業は危険です。今の時代起業するなら、しっかりした何かしらイノベーションを意識した起業をすること。
イノベーションを生むのは、まったく新しい発見は無理なので、既存のビジネスとビジネスとの組み合わせで考えることで、新しい製品やサービスを生むことが可能です。
参入を考えている業界において、何かしらイノベーションにつながりそうなサービスを考えてください。製品作りは時間が必要ですが、新たなサービスによる参入では比較的成功している人が多いです。
年末年始休まずに開いています
【ひと言】
新しい3本の矢では、20年までの名目GDPを600兆円にすると目標が設定されています。誰が考えても判ることですが、これは矢ではなく目標とする的です。しかも、600兆円に達成して国民はどうなるのか。現状と同じで、大企業ばかりが利益を上げるなら、こんな目標は政府と経団連の間で勝手にやって欲しいもの。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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