相模原市の障がい者施設で発生した19人の障がい者刺殺事件は、日本社会をたいへんな不安に陥れました。米国、フランス、ドイツなどで発生している無差別の大量殺人が、日本でも遂にこのタイミングで発生したことです。
犯人の26歳元職員は、「障がい者なんていなくなればいい」と発言しています。もしかするとこの犯人は、人間が誰でも高齢化するにしたがって、障がい者になる人が多い仕組みを知らないようです。
現在、多くの高齢者を抱える家庭が不安に感じている、認知症の発症は障がい者への入り口ではないかと思っています。認知症ばかりでなく、人間は誰もが何らかの障がいを抱えながら生きていると思っています。
心配なのは、ドイツのヒトラーや日本の戦前の政府のように、障がい者を排除したり、敵にすることで大衆の支持を受けようとする風潮です。差別主義が、米国やEUに蔓延していることも不安を掻き立てます。
今後、日本で高齢者が増えますと、この差別主義が広がる可能性があります。財政が厳しいなかでは、生産性のない高齢者を排除する風潮が広がることを危惧しています。
最近、「危機」の文字を分解すると、「危険」と「機会」とに分けられることを知りました。障がい者を排除する思想は危険ですが、障がい者が何かの仕事を担うことは機会です。
北関東のデイサービスでは、要支援や要介護の高齢者に農作業をしてもらっている施設があって、介護関係者の間で話題になっています。運動や入浴サービスのほかに、野菜の草取りや収穫をしてもらう作業をするようです。
今は他人事と思っている人も、いつかは高齢者となって認知症やデイサービスも身近なことになります。人口減少が続く日本社会ですから、少しでも楽しく役立つことを考える時期にきています。
【ひと言】
社会的な弱者といいますと、人から頑張ってと言われる立場の人を連想します。一方で、例え弱者であっても、人に頑張ってという立場になりたがっていることもよく研究で言及されます。人間の考え方は複雑ですから、単純な思い込みでは間違えます。事業において、このような間違いは失敗につながりますから、思い込みには注意が必要です。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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