ビジネスに関わる以上は、親しくしている取引先や同僚との間で、思いもかけないトラブルの起こることがあります。親しいことが裏目にでて、抜き差しならない感情的問題に発展するケースさえあります。
もし、相手が取引先の社長だったりしますと、取引停止になることもありますから大変です。小企業の場合では、売上げが半減することも起こり、倒産する原因にも発展します。
わたしの私見ですが、現在各地で問題になっているいじめ問題にも似ています。親しい友だち同士だったはずが、どこかで歯車が狂っていじめになったり、トラブルになるようです。
親しかったことが原因で、言葉が気に食わないとか、人を馬鹿にしていると言った具合に、一方の不満が高まっていじめにまでつながっていると思います。
これらは、一度二人のやり取りを文章にしてみると見事に原因がはっきりします。もし、親しい同士のやり取りがトラブルに発展したとき、そのやり取りを思い出してください。
よく政治家や有名人が謝罪するときに、「言葉足らずでした」の足らない部分を思い起こしてください。人と人との諍いの原因には、他者意識が欠落していることがほとんどです。
他者意識とは、「どんなに親しい間柄であっても、家族や夫婦、兄弟であっても、個別の人間である限りは、簡単には分かり合えないという意識」のことです。
そのため、相手は判ってくれるはずと言った甘えは捨て、筋道を立てて話をする必要があります。相手から、他人行儀と言われようと、言葉をはしょらないで話すことです。
起業した場合には、注意を払って話しをする必要のある人ばかりに囲まれています。お客さんなどはその筆頭です。取引先とか、従業員とか、家族など、他者意識を持って接しなければなりません。
たまたま気を許して発した一言が原因で、せっかく成功した起業が、一瞬にして奈落の底に落ちるようなことになります。起業すると孤独になるのは、こんな注意をしなければならない人と接するからです。
【ひと言】
昔の人は、言葉で失敗した経験を多くしたせいでしょう。「親しい仲にも礼儀あり」とか、「口は災いの元」と言った他者意識をなくして失敗した諺が多くあります。かといって、寡黙にあまり話をしないでいますと、お客さんと親しくなることができません。難しいようですが、お客さんとは誠意をもって話をする習慣をつけてください。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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