米国・トランプ大統領が正式に就任して、いよいよトランプ劇場が幕を開けた感じです。就任前は口先だけの介入でしたが、21日以降は実行を伴った経済政策が発動されます。
その第一弾が、日本も関連するTPPからの永久離脱でした。ついでに、日米間の自動車輸出入の不均衡にまで言及し、これまでの日米関係とは一線を画すことを宣言する内容となりました。
経済交渉においては、最初に不合理な問題を引っ張り出して相手の気勢を制し、次に自分の希望を言及して交渉を有利に進めるのは常套手段。二つの中国問題や、メキシコ経由の難民問題など、解決の難しい問題ばかりです。
日本には、日米間の自動車販売取引の不均衡がありますから、この次はトランプの提案する課題を飲まざるを得ない気がします。これまでの政治家とは思考回路が違っていて、日本政府も企業も苦労しそうです。
トランプ政治では、あくまでも対外交渉は2国間を原則とする方針。多国間になると、数の力によって米国の主張が通らない恐れが強いからです。こうなりますと、世界経済のカネやモノの流れにブレーキがかかります。
世界経済の成長がダウンすることは避けられないです。トランプ大統領のこれまでの主張は、米国の製造業が復活して多くの工場労働者が仕事に就けること。日本からの輸出は減ることになります。
そして、米国の利益が大きくなるということは、日本企業の利益が小さくなることです。特に、米国で自国製品の購入を推奨する空気が強くなりますと、日本経済は戦前の悪夢が再び再現されることになります。
これまでトランプ就任によって景気の拡大を煽ってきた株式市場も、今はすっかり重苦しい空気に代わっています。今後、円高ドル安の流れが広がって、再び円高不況の波に襲われそうです。
小企業はこの流れのなか、どんな売り方や新たな事業があるか、情報を集めながら次の展開を考えるしかないです。このような時は、あらゆる知恵を結集して生き延びる方法を考えることです。
【ひと言】
トランプ大統領は、これまでのオバマ、ブッシュ、クリントンといった既存政治家と違い、まったく政治経験のない経済人だけにどのような行動をするのか、読めないところが難しいです。これまでが明確で分かりやすかっただけに、とても複雑で曖昧な発想には悩みます。日本の政治家では、ついていくのが難しいかも知れません。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
現在、人気ブログランキング 起業部門 12位です。
ここからクリックお願いします。 人気ブログランキングへ