起業の動機で意外に多いのが、それまで働いていた現場勤めから、本社の管理職に昇格するタイミングです。現場仕事の面白さは、本社で机にばかり向かっている人には判りません。
先日、建設資材会社で管理職をしている人から、2年後を目途に起業する準備のための相談を受けました。彼の起業のキッカケとなったのは、勤めている会社の社長の一言。
現在、都内の建設会社は人手不足が深刻で、工事の完工期日までに終らせるため四苦八苦しています。彼は営業ですが、担当する現場の人手不足を補うため作業の手伝いをしたときのこと。
社長から、「営業が現場で手伝っていてどうする。人手を探すことを考えろ!」とキツイお叱りを受けたそうです。この言葉を聞いて、現場を知らない社長にはついていけないと思ったようです。
彼はわたしにも、どう思うか聞いてきました。このような問題に、正解などありません。彼の考えることも、社長の言うことにも一理あります。ただ、今の時代は、現場からの発想が解決には最も近い考え方です。
そう考えますと、現場に足を運ばないで叱る社長は、人手不足を解決するための情報を持っていないようです。彼の会社は、今後ますます人手不足で苦労するような気がしています。
それなら、自分で起業することを考えるのも一つの選択肢。3年ほど前から、ぼんやりとした起業を考えていて、わたしとの相談を通して準備はしていましたから、決して無謀な起業とは言えないです。
今の時代は、現場でお客さんニーズがよく判り、仕事の仕組みもよく理解している人は起業にたいへん有利です。机の上で起業を考えるより、現場で仕事と人をよく観察して起業を考えるのもよい方法です。
【新しく生れそうなビジネスの予感】
安倍政権は起業のため、過去にはなかったほどの予算を使っています。最初は、起業する人を支援する団体を募集して取り組みましたが、あまり効果は上がらず。今は、「地域おこし協力隊」が起業の支援を地方都市で行っています。資金を使ってあれこれやっているけど、結局は頑張っている見せかけと、資金のばら撒きだけ。役人が考える起業と、失敗することを恐れない起業とは180度違っている。
【ひと言】 起業する人にとって最大の敵と思われるのは、「過去の起業の成功事例」「最新の経営手法」「経営や起業での思い込み」の3点。ただこの3点は、ビジネスや起業関連の書籍はほとんどこの種の内容ばかりです。これらは、起業する人から考える力を奪う内容ばかり。ネットが大手を振る今の時代、自分の目で見て頭で考える力を養うことが、起業も人生も成功するための最大の味方です。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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