消費者同士が、スマホのアプリ「メルカリ」の仲介により家の中の不用品を売買する、電子商取引が拡大しています。最近は、実店舗のリサイクルショップから顧客を奪っているとも言われます。
2000年代に入って市場が広がっているリサイクルビジネスですが、創業から4年目のメルカリに主役の座を奪われるのでしょうか。リサイクルショップで開業を目指す人も多いだけに気になると思います。
ビジネスの世界では、お客さんが消費活動を大きく切り替えることをパラダイムシフトと言います。コンビニ店の出現によって、街の小売店パパママストアが姿を消したなどは、典型的なパラダイムシフトの発生です。
わたしの結果から言いますと、メルカリが新たな顧客を増やし売上げを拡大していることと、依存のリサイクルショップが昨年半ばから売上げを落としていることとは、決してシンクロした流れとは思われないことです。
確かにメルカリは、これまでリサイクル品取引にはまったく縁のなかった若い人に気軽に、着なくなった衣服やアクセサリーを売り買いすることを教えてくれました。
メルカリの売上げが急上昇していることも、リサイクル販売大手の業績が頭打ちなのも確かです。ただ、ネットを通してのリサイクル品売買なら、以前からヤオフクがあって大きな市場を形成しています。
また、ゲオの「セカンドストリート」やハードオフ、トレジャーファクトリー、ブックオフなどが形成してリサイクル市場は規模が大きく、メルカリとは比べものになりません。
低価格品の取引はメルカリが今後も拡大するでしょうが、商品の目利き技術が必要な市場は、実店舗のリサイクルショップに敵いません。また、市場の普及していない地方の人にメルカリは便利です。
逆に、最近はリサイクルビジネスに参入者が増え、過当競争の状態になっていただけに、メルカリによって市場が廃れるといったアナウンスは、ありがたい会社も多いのではないでしょうか。
マスコミの報道に左右されるよりは、自分で開業予定の街をチャックして、リサイクルショップの動向を自分の目で見ることが大事です。そこから、多くの情報を吸収してビジネスセンスを磨くことが一番です。
【ひと言】
リサイクル業界では、フランチャイズの「ハードオフ」や「ブックオフ」が業績を落としています。ゲオは、CDレンタル事業が厳しい環境ですが、リサイクルは横ばい。全体として、リサイクル市場は3~5%の拡大が続いていますから、決して将来が暗いわけではないです。ただ、このような市場には開業希望者が集まりますから、そこで生き残るには知恵がないと難しいです。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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