10年位前の起業においては、開業したならば成功するまで、死ぬか生きるかの精神論を語る人がとても多かったです。開業した以上は、何が何でも辞めない特攻隊精神の人が幅を利かせていました。
今では、このような精神の人は、起業する前から心が病んでいると判るようになりました。科学的に考えると、お客さんが来ないのは開業方法が間違っているのであって、決して起業する人の精神が弱いわけではありません。
以前は、起業やビジネスにおける健康というと、ほとんどが仕事中の事故など労働災害のこと。現代は、仕事をする人のメンタルヘルスの問題あり、心の病の問題です。
開業当初は夢も希望も溢れていて、やる気満々でモノゴトを前向きに考えることができます。ところが、開業して1年が経ち、2年が経っても一向に黒字経営ができないと、起業家は心に変調をきたしてきます。
やる気満々が一転して、突然何をしても楽しくなくなり、夜も眠れない日が続き、将来に絶望して死にたくなる人さえでてきます。通常、よく言われるうつ病の状態です。
起業やビジネスにおいては、日々の仕事を追いかけている状態の時には正常な精神ですが、仕事から追いかけられる状態が長く続くと、この症状の人がでてきます。
仕事をしている以上、思い通りにいかなくて頭を抱え、眠れなくなることなど誰にでもあること。ただ、このような危険な状態が長く続くと、医学的には心の病ということになるようです。
わたしも、似たような状態になりましたが、やはり仕事が少しでもうまくいきだすと、雲が一気に晴れるように快調になります。また、何かしら新たな突破口を探して、切り抜けてきました。
起業する人、事業をしている人へのアドバイスとしては、こころの病をこじらす前に仕事上の相談を誰かにすること。人に話をすることで、気持ちが変わりますし、仕事の発想にもよい変化が生れます
こころの病もビジネスと同様に、早め早めに手を打つことによってこじらせることなく、切り抜けることができます。元気なうちから、万が一に備え対策を考え、間違っても自分だけは大丈夫と考えないことです。
【ひと言】
起業をする人にとって、事業を軌道に乗せることは大事なことですが、病気にならないことはそれ以上に大事なことです。病気で入院して長く治療に時間が罹りますと、ゼロというよりマイナスからの再開になります。日ごろから健康な生活を送るために、予防を心がける毎日を過ごすこと。タバコや深酒は、ビジネスには禁物であることが間違いないです。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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