TSUTAYAといいますと、今では地域のシンボル店舗として、子供から大人まで誰もが知っているブランドです。このTSUTAAYAは今年に入って、全国で50店近くが閉店しています。
CD・DVDレンタルのビジネスモデルは、ネット配信の時代に移りお客さんを集める力を失っています。現在は書店との兼業を模索していますが、書店も電子ブックや通販ビジネスに侵食されています。
経営者は誰もが日々の時代の変化を認識しながら、自分自身のビジネスになりますと、お客さんの意識の変化に気付かないことが多いです。これまでの成功体験が身に沁みついて、変わるに変われないのが現実です。
格安旅行会社「てるみくらぶ」は、社長が銀行から詐欺を働いたことで逮捕されました。頼みの綱の旅客航空会社は、10年以上も前から旅客機の小型化を進めていて、大量の空席がでることはないのにいつまでの格安チケットに頼っていました。
このような現象は既存企業の事業ばかりに限りません。これから起業を目指す人のなかにも、従来の仕組みをそのままベースにして起業を考える人が少なくないです。
住宅関連ビジネスで起業のレクチャーを希望する人がいました。これまで勤めていた住宅メーカーの仕事を、そのまま引き継ぐカタチで起業を考えている人です。
ところが、現在は低金利をテコに住宅建設は増えつづけていますが、AI(人口知能)が普及しますと人間にわって設計や建設準備を行います。その昔、手書きトレースからCADへと代わったように、AIに代られる可能性が大です。
このような技術革新がもたらす現象は、他のビジネスにおいても当然発生することです。一段と頭を働かせて予測をしないと、開業して直ぐにAIや他の業種にとって代わられる危惧は起こり得ることです。
【ひと言】
日本の株式市場は、次第に糸の切れた凧状態に入っています。本来なら、このような上昇時には、日銀が政策金利を引き上げて市場を冷やす役割を果たすのが仕事ですが、現在は金融緩和しか考えていないので外国人投資家の懐が膨らむまで上昇は止めないのでは。その後、日本人投資家が追随したところで売り逃げるこれまで何度も見たパターンです。