お笑いタレントが、顔を黒く塗ってTV画面に登場し、笑いを取ろうとしたら、苦情の方も多かった笑えない話が大晦日にありました。ひと昔前なら、たいへんな事前準備の苦労の分だけは笑いを得ていたと思います。
いつの時代も同じですが、時代の変化を読み違えると大きな失敗を招くことになります。これが起業や新規事業の世界だったら、多額の資金を失うことにもなります。
この10数年の間には、世界のグローバル化が起こり、日本国民の所得格差が拡大し、LGBTが知られるようになり、原発事故を体験し、AI(人工知能)が社会に普及しています。
このように日本国民の周辺では、これまで経験したことがないほど急激な変化が起こっています。この変化の中で、これまでとは違う切り口による起業を進めるとなると、これはたいへんな難題です。
経済評論家や学者の中には、自信満々で将来予測をしてみせ書籍を販売している人がいます。事業やビジネスの将来予測が当てにならないのは、その検証をすることが難しいため曖昧で終わるからです。
例え数年かけて検証をして見せても、その時には次の話題に話は変わっていて関心を呼びません。バブル経済の時に散々バラ色の日本経済を賛美していた評論家が、崩壊後に再び賛美をしている例もあります。
まず予測は当たらないですし、そんな予測を信じて起業するのはリスクが大き過ぎます。それよりは、自分の能力を高めて変化にいち早く気付くため、アンテナを高く掲げることです。
まずは、自分でもうすうす気づいている変化を口にしてみては? 起業する人間にとっては大事なことなのに、日常の景色として見過ごしていることに神経を張り巡らせること。
「探す」よりは「気付く」感覚です。日常の中の違和感を見逃さない目を、日ごろから養うことです。「何故」を人よりも多く発する意識の変化が、時代の変化を見る目には大事です。
【ひと言】
最近、人生100年をテーマにした話題が多くなっています。現在生まれている幼児たちは、寿命が現在の80年を通り越して100年に達する可能性が高くなっています。今から、100年を意識した人生設計が必要になっているはずです。中年以上の世代も、一年でも五年でも長く通用するスキルを身に着ける必要があると思います。