米国バージニア工科大学の乱射事件では、犯人の学生が韓国からの移民ということで色々な憶測を呼びました。その中に出てきたのが、犯人の学生の父親はバージニア州でクリニング店を開業している話し。
米国は移民の国ということもあって、移住してきた同じ人種の人同士が助けあって、一つの仕事を各地で起業する仕組みができていました。そして、犯人の父親は韓国人の同胞の助けを得て、クリーニング店を営んでいたのです。
現在、この同じ人種が支配する業種で最も注目されているのが、ホテル業です。アジア系米国人ホテル所有者協会の発表によると、ホテル・モーテル経営の4万7千社のうち、43%をインド人が占めています。しかも、そのインド人のほとんどはグジャラート地方の出身者というのですから驚きです。
ヒルトン、シエラトン、マリオットと云った有名ホテルも、今ではインド系に移っています。ここまでは、世界が注目するインド資本の躍進の現実ですが、その原動力となっているのが、グル=シチュラシステムと呼ばれる、インド人特有の起業のダイナミズムを失わないための仕組みです。
インド人ホテル経営者の元には、多くのグジャラート出身の若者が相談に訪れます。この若者たちを、経営者は決して雇わないのです。どんなに困っていても安易に雇うことをせずに、後進の若者が先発のホテル経営者を追い抜き、追い越す可能性を残すことで、人種的なダイナミズムを失わない人種的な工夫がなされています。
インド経済が注目されだしたのはこの5年くらいですが、この国の奥行きの深さには驚かされます。振り返ってわが国には、江戸時代に江戸しぐさと呼ばれる商いの手法がありました。今一度、見直されてもよいのではないかと思います。
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