最近、ネットショップへの出店は2、3年前ほど大きな話題にならなくなりましたが、楽天の決算内容などをみますとネット通販は依然好調で、来期の08年12月期には10%以上の売上げ増を見込んでいるようです。そんななか、ビジネスチャンスの4月号は、本気で成功したいなら、「ネットショップはモールに出すな!!」の特集を組んでいます。みなさん、元気にお過ごしですか。
この「起業の目」でも何度も書いてきましたが、他のショップでは取り扱っていない商品や、他とはまったく違った販売方法を導入しない限り、ネットショップでの成功はありません。今回、ビックチャンスの特集を読みましても、初期の楽天モールの出店会社は、続々とモールから撤退して独自のサイト運営へと切り替えています。
特集を読む限り、問題点は楽天が固定制の出店料金制度から02年に従量課金制へと変更以降、売上げに応じたシステム利用料を取られるようになって、ショップの利幅は大幅に減っています。初期費用が3万2千円。月額の費用が5万円に売上げの2~4%のシステム利用料です。
また、この特集ではあまり論じていませんが、商品を買っていただいた顧客情報がモールに帰属していて、ショップはモールを通してしかアプローチすることができないことも問題です。ネットビジネスの最大の資産とも言える顧客リストは楽天側が管理して、売り手であるショップは販売員の役割しか果たせないでいます。
わたしが大切にしている教訓に、幕末から明治にかけての剣客で政治家の山岡鉄舟は、初めて座禅をする人に楽にできる片足組みからではなく、両足組みから始めるように説きました。最初は辛いことから始めると、後から楽になる典型です。ネットショップも、最初に楽天モールで楽な商売に慣れてしまうと、その後に正常の商売ができなくなります。
楽天モールへの依存体質が強くなると、その後独自の商売ができなくなります。これから、TBSの株式取得問題で経営が厳しくなって、システム利用料を10%に引きあがると通告されても、自力でサイトを運営する力がないと、楽天側の言いなりになるしかないのがモールに依存したショップのつらいことろです。起業に当たっては、この経営上のリスクを最初に意識した経営をしないことには、事業を拡大すればするほど後々大変が危険と隣合わせになります。
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