20、30代の若い人が起業する場合、たとえ一度目は軌道に乗せることに失敗しても、二度や三度の再挑戦のチャンスはあります。ところが50代で起業した場合、やはりチャンスは一度と考えた方がよさそうです。そんななか、60歳で起業に挑戦する人がいます。今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気でお過ごしですか。中山おさひろです。
《ありがとうございます。
現在、起業ランク3位から4位へ下降してます。
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M さんは、現代の名工に選ばれた靴職人です。1967年に当時新興の靴メーカーだったオニックス(現:アシックス)に入社。74年からスポーツ選手向けの特注シューズ作り一本で35年間過ごしてきました。その間、M さんが作った靴を履いて活躍したスポーツ選手となると、古くは瀬古利彦、有森裕子、最近では高橋尚子、野口みずきなどマラソンから、イチローなどの野球選手、競輪、サッカー、テニス、F1ドライバーなど、上げると切がないほどです。
わが国では、これほど有名な靴職人も珍しいのですが、そのM さんが今年3月のアシックスの定年退職を期に、出身地の兵庫県加古川市に敷地面積約1千5百平方㍍の工場を建設、本格的な特注スポーツ用シューズの製造を始めることになりました。これまで働いていたアシックスが、今度はM さんの会社のライバル企業となります。スピンアウトによる起業では、このようなケースは珍しくありません。ただ、60歳で工場を建設し、本気でこれまで勤めていた会社と、お客さんを奪い合うカタチの起業する人はあまり聞きません。
多分、団塊世代以降、元気な中高年が続々と定年を迎え、今後の生活も考えて起業する人はますます増えると思われます。M さんの場合は、早くから独立開業を考えていたようで、退職から会社の設立、工場建設を3カ月で済ましています。現在は、希に見るランニングブームですから、M さんが作った靴で走ることを夢見る人も大勢いると思います。年齢的にも、失敗の許されない起業ですが、靴職人の人材育成も含めて、走り続けて欲しいものです。