「ピンチはチャンス」。2008年9月のリーマンショック以降、企業経営者や政治家、学者など多くの人が口にしてきた言葉です。イメージとしては、何となく判るような気がします。危機に陥っているとき、後は破産や倒産しかないとなると、これまで手付かずだったあらゆる方法で危機からの脱出を試みます。そのとき、思いもしなかったチャンスが訪れるように思えます。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。
コンサルタントの中山おさひろです。
現在、人気ブログランキング 起業部門 9位です。
今日もクリックよろしくお願いします
人気blogランキングへ
また、金融危機のような場合、ピンチはどこの会社をも襲います。逸早く手を打った会社は、他の会社のシェアを奪えそうな気もします。ただどれも、頭のなかで考えられる可能性で、実際にそんなチャンスをモノにした会社を上げろといわれましても、どこも思いつきません。では、ピンチをチャンスにした人はいないのかと言いますと、いましたいました。米国 オバマ大統領です。
米国下院は、21日夜に医療保険改革法案を賛成多数で可決しました。既に、昨年暮に上院が可決していますから、法案は大統領の署名で成立します。オバマ大統領は、内政の最重要課題としてこの医療保険改革を上げ、昨年初めの就任直後から、世界の主要国では唯一取り残されている国民皆保険の実現に向けて全力を挙げていました。この制度の実現を最初に口にしたのは、100年前のルーズベルト大統領と言われます。
その後、トルーマン、ケネディ、クリントンと民主党の歴史的な大統領が挑戦しましたが、自己責任の国米国の民間保険会社や国民感情の厚い壁を打ち破られませんでした。好景気の時には、皆保険への国民の関心は低くなります。また、与党議員が圧倒的に多い時でなければ、議決で勝つことはできません。そして何より、絶対に成立させると言う大統領の熱い思いがなければ政治課題にさえなりません。
米国では、人種差別法が全米で施行されるまで、こちらも100年掛かったと言います。大きな問題の解決には、一度や二度の挑戦では難しいようです。オバマ大統領の場合、現在の大不況のピンチを味方に引き入れてチャンスにしました。医療保険改革を起業に置き換えますと、まったく同じように起業へのプロセスも見えてきます。一つは絶対に諦めないこと。そして、ピンチをも味方にする気持ちの持ち方が大切に思います。
起業を目指す人の身近な起業相談