USENの宇野康秀社長が11月26日付で退任します。彼が社長を務めるUSENは父親から引き継いだ会社ですが、1989年に設立した人材派遣のインテリジェンスは彼が最初に起業した会社です。その後も、動画配信サービスのGyaOや映画制作・配給会社ギャガ・コミュニケーション、「カラオケUGA」で知られるBMBなどを設立してきました。
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90年代後半から2000年代前半にかけて、ITビジネスの花形経営者として広く注目を集めました。今回の退任につながる躓きは、06年に実行したライブドア株を個人名義による取得でした。フジテレビから宇野さんが98億円で買い取ることで、堀江貴文さんの窮地を救う目的です。ただ、この1件を境に、経営者としての宇野さんは坂道を転げ落ちます。
ビジネスにおいては、良かれと思って私情に突き動かされた行動が、命取りになるケースはよくあります。日本国中には借金の保証人になったために、借りた当人と同じように夜逃げをせざるを得なくなった人は大勢います。宇野さんと堀江さんの結びつきは判りません。ただ、金銭の損得とは別に他人を苦界へ引きずるタイプの人はいます。
別に堀江さんがそうとは言いませんが、ビジネスで関わる人の中には、他人を不幸にするタイプの人がいます。これは善悪の問題ではありません。一つには、人と人との相性があります。決して仲がよいわけではないし、いつも連絡を取り合っている人ではないのに、その人と一緒にビジネスをすると上手くいく人って本当にいるものです。
反対に、私生活でもとても仲がよく自分では相性がよいと思っていても、ビジネスで一緒に組むと上手くいかない人がいます。このような感覚は、各自個人の判断でなくては判りません。他の人に聞いても、決して同じようには感じていないと思います。そのため自分でこっそり判断して、そのような人からは遠ざかることです。
堀江さんに関していうならば、今でも起業を目指す若い人の間ではそれなりに人気があります。また、彼を持ち上げるマスコミもけっこう存在します。ただ、起業に関連した仕事をしている身から言いますと、まともなカタチでの起業の実績がほとんどない人です。上場でかき集めた資金によるマネーゲームと、フジサンケイグループの資本の持ち合いのひずみに付け入っただけなのに、わが国で最も知られた起業家と言われる所に、この国の起業の不幸があります。
【余談】 堀江貴文さんの起業歴は、学生時代に作ったウェブページ制作請負の有限会社「オン・ザ・エッヂ」が全てです。ライブドアは、営業権を買い取った会社の社名です。そのため、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」のピーター・ドラッカーの理論に照らし合わせますと、起業にとっては最も大切なイノベーション(革新)がまったく欠けています。投資ファンドのように、資金を集めては会社を買うことがほとんどのビジネスで、とても起業と言えるような代物ではありません。 最近、再びはしゃぐ堀江さんに対し、産業界から消えそうな宇野さんのコントラストは残念です。
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