東京都が「公会計制度改革シンポジウム」を開き、行政の会計制度を複式簿記と発生主義導入への切り替えを訴えました。わたしは、国や自治体の会計制度がどのような方法で行なわれているのか、これまで深く考えたことがありません。当然のように、行政向けに複式の会計制度があって、その制度に則って行なわれていると漠然と思っていました。
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起業アドバイザーの中山おさひろです。
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思い起こしますと数年前までは、大学の先生が国の財政状況を企業が使用している財務諸表に置き換えて、発表していました。その結果、大変な赤字経営をしていて、民間企業なら直ぐにでも資金ショートするような事態でした。そんな大変な事態を、いつもいつも見せられていますと、いつしか人間は慣れてくるものです。現在の国の財政赤字額が908兆円と言われても、変に慣れている自分が怖いです。
国の借金がどんどん膨れ上がった原因の一つに、昔ながらの現金主義と単式簿記が、幅を利かせていることを今回知りました。この傾向は、起業においても同じことが言えます。わたしのみるところ、起業の時に会計で失敗する人は主に3つのケースがあります。
一番失敗しやすいケースは、ほとんど会計を記録しないドンブリ勘定と呼ばれる人です。いつから事業が始まったのか、どのような費用がかかったのか、収入はどのくらいあったのか、ほとんど帳簿に記録しない人です。最近では、さすがにこのような人は少なくなりました。それでも、領収書と簡単なメモ程度の人はけっこういます。このような人に限って、事務員にお金を持ち逃げされるケースが少なくありません。
二番目は、起業のとき肩に力が入り過ぎているのか、まだ売上げが満足に上がっていないのに、起業当初から税理士に会計を依頼するケースです。毎月の売上げが50万円も達しないのに、毎月3~5万円もの税理士費用がかかっていては、早晩ビジネスは行き詰まります。やはり起業当初の会計は、自分でパソコンソフトを使って処理することです。
三番目は、しっかり自前で会計処理を行なっていながら、その結果を経営に生かさない人です。一夜漬けで会計などを学んだ人にみられます。毎月ごとにきちんきちんと記録をつけながら、現在のキャッシュフローがいくらあって、資金の余裕がどの程度かなど、ほとんど読む努力をしていない人です。このような人の場合、いきなり会社の資金繰りが厳しくなって、何のための会計処理だったのか、分かりません。
会計と言いますと、簿記を少しでも学んだことのない人には大変なことに思えます。ただ、成功する起業家は誰もが、会計の基本的なことを押さえていて、折角の努力を無にしないように頑張ります。あなたも、起業でつまずかないように、会計の基本だけはしっかり押さえてください。
【余談】
わが国の財政破綻に関して、3人の方から「日本は本当に財政が行き詰まりますか?」の質問を頂きました。わたしは、特別な予断を持たずに考えて行き詰ると思っています。米国で、IT効果により好景気が長期間続いたときも、不況は来ると思っていました。サブプライムローンが導入されたときも、破綻すると思いました。これは、予見する能力でも何でもなく、経済の原理原則で借り入れ国債が膨張すると、いつか破裂するだけのことです。このようなとき、何とかなるのではと、変な甘えを持たないで、冷静に考えることです。
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