起業で準備段階から、実際の開業段階に向かう時には、何度かの大きな壁が立ち塞がります。よく初期投資のための資金集めが大きな壁とい言う人がいますが、お金で解決できるような問題は、実はそんなに大変な壁ではありません。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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やはり、起業が軌道に乗れるかどうか、大きな賭けに打って出なければならないときが一番の壁です。コンピュータソフト会社に勤めていたO さんが、日本マイクロソフトの本社を訪れたのは2005年6月のことです。彼には、07年に販売が予定されていたウィンドウ ビスタ向けソフトを手掛けたい腹案がありました。
O さんが考えていたのは、視覚障害者向け日本語読み上げソフト開発をテコに、独立開業をすることです。そのため、マイクロソフトの協力を得て、ビスタの販売予定日に視覚障害者向けソフトを同時発売することを考えていました。
ただ、マイクロソフトが世界戦略として考えるビスタの販売を、全く実績のない、まだ起業さえしていない若者に事前予告することはありえません。まず、日本マイクロソフトが、米国本社に取り次いでくれることさえ難しいと思われます。
ただ、ビジネスの世界は何が味方をするか、こればかりは判りません。米国には、障害者が使えないコンピューターソフトやハード機器は、政府調達することができない法律があります。障害者のハンデに対し、手厚く保護する精神が貫かれています。
ビスタ日本語版には、それまで障害者のためのソフトがありませんでした。そのため、日本マイクロが本社に取り次いだO さんの提案は受け入れられ、同時販売には欠かせないマイクロソフト本社の支援を受けられることになりました。
O さんが、栃木県宇都宮市にある実家2階の6畳2間を使って、仲間5人と起業したのは05年9月のことです。単身、日本マイクロに乗り込んで支援を依頼してから、3カ月後のことです。11年間勤めていた会社を辞め、障害者向けソフト開発会社を立ち上げたときでもあります。
ブレークスルーと言いますと、壁を突破することですが、起業においてはこの2度、3度のブレークスルーは欠かせません。どう考えても無理なことを、起業の時の熱意とやる気によって、突破した人の話にはドラマや小説にはない迫力があります。
起業では、この迫力を大事にすることです。大地震や津波に遭って生き残る人のように、何が何でも生き残ると言う迫力の前に、自然界の方が負けてしまうことがあります。起業においても、生き抜く迫力によってビジネスを成功に向かわせることです。
【余談】
今、わたしの住む街では、サクラの花が満開です。3日前までは、枝に小さな芽がついているだけで、ほとんどサクラの気配はありませんでした。それがマジックのように、いきなり花を付け、その花が枝一面に咲き乱れます。春を彩るマジックをみているような気分です。