現在は、大阪市阿倍野区に本社を構えるシャープですが、元々は東京でシャープペンシルの製造販売を行っていました。創業者、早川徳次は「早川式繰出鉛筆」を発明して、欧米で人気商品となり、その後日本でも売れて事業に成功しました。
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その早川は、1923年29歳の時に関東大震災に遭っています。このとき、夫人と2人のお子さん、それに工場も火事で失いました。失意のなか、早川は無一文になって安全な大阪に移っています。その後、早川電機工業(現:シャープ)を設立して、ラジオ製造で再建を果たしています。
東日本大震災最中の現在も、「起業するには、西日本でする方がよいと思いますか?」と言った起業相談を貰うことが増えました。経済評論家や経営コンサルタントの中には、西日本で開業を勧める人がけっこういるようです。
放射能被害を考えて西日本へ脱出を考える人と同様に、起業においても安全な西日本への移住を考える時代になっています。早川の時代は、通信手段がほとんど発達していない時代、多くのデマによって、2次被害、3次被害が発生しました。
現代は情報化の時代です。西日本へ避難する人の噂は聞いてことがあります。大震災の数日後には、子どもの避難のために新幹線で西日本に向かった人もいたようです。ただ、その後も西日本も向かっている人がいるかと言いますと、実際には数百人、数千人のレベルの話です。
今は、西日本が安全とはいえ、今度は西日本で地震が発生する可能性がゼロとは言えません。しかも起業となりますと、全く知らない土地で、お客さんニーズも探ることなく、起業しても成功するとは思えません。ほぼ、占いを頼りに起業するようなものです。
それよりは、土地勘があり、お客さんニーズも計算ができ、仕入れも足元を見られることのない、今の住まい近くで起業するほうが格段に有利です。まったく知らない土地で、根拠のない安全だけを頼りにした起業など、愚の骨頂です。
今の時代、もし判断に迷うことがあったら、誰かしら信頼できる人をベンチマークに判断の参考にして、デマや風評に惑わされないことです。災害時には、大騒ぎをしていきなり飛び出したり、無駄な出費をすると、後々高い代償を払わされることになります。
【余談】
わたしの中では、好況の時は人もモノも動きます。当然、お金も動きますから、これを好況と言います。大震災以後の日本は、大変な不況です。現在、避難で動いている人も、決して動きたくて動いているわけではなく、家を失ったり、放射能が撒き散らされていることで動いています。この本質を読み違えて人の意見に同調しますと、起業どころか自分が生活をすること自体が厳しくなります。