わが国企業経営者の中で、今最も旬な経営者の一人に日本電産 永守重信さんがいます。1973年に小型精密モーター製造で世界一の企業を目指して4人で起業。現在の目標連結1兆円企業には、7千3百億円と後3千億円に迫っています。
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起業アドバイザーの中山おさひろです。
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この永守さんが、16日日経夕刊でインタビューに答えています。この中でわたしが気になったのは3点。一つは、「僕が創業した前後に、知り合い7人が事業を始め、3人は自殺、2人が残って、あと2人はどこへ行ったか分からへん」
「昔は事業に失敗したら自殺しますよ。借金はすべて個人保証でしょう」。現在は、民事再生法ができて自殺者は減りました。それでも、借金は返済しなければなりません。ただ、昔のように手探りの企業経営と違って、現在はビジネスが科学的になっています。経営者の心構えも、マネジメントの進歩によって大きく変わりました。
二つ目は、「人生はゼロを示す横軸をまたいで上下に弓形に波打つ曲線と同じ。プラスとマイナスを足せば、誰しも平等にゼロになる」 「嫌な思いをしたら、それは良いことが起きる前触れです」 これは確かです。よく悪いことの連続と言う人がいますが、良いことが起こっているのに気付かない人です。
三つ目は、「苦しくなると、窮地に追い込まれた昔を思い出し震え上がる。(創業時の粗末なプレハブ小屋を見ると)5分もしないうちに、何のこれしきのこと、という思いがわいてくる」 自分を奮い立たせる仕掛けを作って、くじけそうになると、それを見るのが永守流です。
人間、怖いものがあるうちは事業を継続することができます。自分を奮い立たせることも、動機付けることもできるからです。わたしも、人には言えない怖いものがあって、怠け心が起きると現れる仕組みを作っています。意外と多くの人が、このような方法を取り入れていて驚いたことがあります。
永守さんは、本音で話す経営者です。決して気取りませんし、見栄も張りません。その昔、勤めていた会社の新聞を勧めて、断られた経験があるほどです。とってもケチな人です。現在はそんなケチな人が元気な時代です。ただ、話している内容は、ケチな人とは思えないほど豊富で、起業家には役立つ内容です。
【余談】
福島第一原発事故では、周辺にある東電関連の仕事をしていた会社が、今どうなっているのか心配しています。避難指示がでている場所の会社は、事実上の廃業になると思われます。すると、補償はどうなるのか、経営者は頭を悩ませているはずです。今回の事故で、全てがゼロになることを考えると、眠れない夜が続いているのでしょうか。
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