長いこと揉めていた、楽天によるTBS株買い占めの後始末が、司法判断によりやっと決着しました。05年楽天は、放送事業を行なうTBSの経営権取得を目指し、30%以上の株式を買い勧めました。1株の平均取得額は約3100円です。
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その後TBSは株主総会で、単独株主が33%以上の株式を保有できない「認定放送持ち株会社」への移行を決議したため、楽天は保有株の買い取りを請求していました。最高裁が下した決着は、1株1294円での買い取りです。結局、楽天は681億円もの損失になります。
そもそも、何故楽天がTBS株の買い占めに走ったかと言いますと、ライバルと目されたライブドア 堀江貴文さんがフジテレビの当時の親会社、ニッポン放送株を05年に40%買い占めたことです。当時、楽天とライブドアはIT系企業のライバル同士で、多くの局面で競い合っていました。
04年には、ライブドアがプロ野球球団 オリックスの買収に走ると、楽天もプロ球団取得に走ります。ライブドアがサッカーJ2・サガン鳥栖の取得に走ると、楽天もヴィッセル神戸を取得すると言った具合に、2つの会社と言うより、三木谷浩史と堀江貴文は競い合います。
ビジネスにおいて、ライバルの存在は大きなエネルギーを生む源泉になります。この時期、既に楽天もライブドアも数千人の社員を抱えています。社員一人ひとりのモチベーションを高めるのは大変なことです。それよりは、ライバル企業に負けないため、心を一つにすることで大変なエネルギーを生みます。
起業においても、ライバル企業がありますと、一人で黙々と働いているのと違って、数倍の力を発揮します。米国のマネジメント講座においても、ライバル企業の存在の有効性は何度も出てきます。これは、学校の勉強においても、チームスポーツにおいても同じです。
起業の場合は、ほとんど誰に知られるでもなく準備をして、開業しますから、ライバルを探すのは苦労します。ただ、事業が軌道に乗りますと、同じ業界や同じ地域などにライバルになりそうな会社があるはずです。優れた経営者は、ほとんどの人がライバル探しが上手です。
楽天の三木谷さんの場合は、ライバルとの競争で大変な損失を出すことになりました。それでも、競合企業のライブドアを蹴落とし、ネット通販では国内最大です。今後は、国外企業のライバル会社を探し、グローバル企業への成長することになりそうです。
【余談】
今、冷静になって考えると、何故あんなに2社は競い合ったのだろうと、不思議に思われるかも知れません。ただ、会社が急成長しているときには、大変なエネルギーが発散され、常識では考えられないことをしでかします。楽天の場合、野球球団取得はプラス、サッカーはゼロ、TBSは、実は縁が切れてよかった気がします。日本はキー局が多すぎで、今後何社かはなくなりそうです。TBSは・・・w。