ここ何年もの間、飲食店の倒産や廃業が増え続けています。特に、東日本大震災以降は、宴会や飲み会の自粛ムードが広がったこともあって、倒産はますます増えています。何故こんなに飲食店は儲からなくなったのか、経営サイドから考えてみました。
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起業アドバイザーの中山おさひろです。
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飲食店は来店するお客さん相手のビジネスです。そのため、店舗の内装工事を含めて初期投資に多額の資金を投入します。調理のための厨房器具、テーブルや食器具などの備品など、売上げとは関係なしに設備にお金がかかります。
そのほかに、光熱費などの維持費、家賃の固定費など、初めて飲食店経営を考える人には負担する額が半端ではありせん。次に、スタッフを揃えるのに苦労します。最近の飲食では、接客するスタッフの能力が来店客数にも、売上げにも大きな影響があります。
ところが飲食業のスタッフは独立志向が強いため、常に人の入れ替わりがあります。スタッフ教育に力を入れても、優秀な従業員ほど辞めて自分の開業を考えています。これでは、穴の開いた鍋を温めているようなものです。
そのため、9割近い店舗は開業後5年と続きません。多額の投資をして、必死に経営に力を入れても、5年と維持できなくては開業する意味がないと言うものです。最後に追い討ちを掛けるようですが、飲食業の最終利益率は約3%と言います。
月間300万円の売上げを上げて、9万円が最後に残る程度の利益です。飲食店で起業した平均的ビジネスモデルは、大体この程度と考えて大差ありません。傍で派手に見えるほど、利益の上がるビジネスではありません。この原因は、一にも二にも過当競争によるものです。
じゃ、飲食店での開業に黒字にする策はないかと言いますと、そうでもありません。ご承知のように、あまりに大きな初期投資の金額を減らすために、前の店の内装をそのまま使用する、居抜店舗で開業の人たちが増えています。
直ぐ辞めるスタッフをつなぎ止める策として、のれん分けを積極的に行う店も少なくありません。大事なことは、飲食店を開業するなら他店が気付いていない、新しい仕掛けを独自に考え、最終利益3%の壁を破ることです。今飲食店に必要なことは、利益を上げるビジネスです。
【余談】
現在進められている節電対策は、通勤する人の流れと時間帯に大きな影響を及ぼしています。中心市街地にある飲食店からお客さんが減って、遠方の住宅地に近い飲食店にお客さんの移動が起こっています。まずは、この流れを取り込むことができるか、これから開業する人にとっては、大きな課題になりそうです。