よくフランチャイズチェーンの広告などで、「誰にでもできる起業です」と云ったコピー文を見かけるが、誰にでもできる起業などは絶対にない。
資格を武器に士業による起業は、アイデアや知恵だけで勝負する起業と比べて随分と楽に思えるが、それでも起業不適格者はいるものだ。
耐震設計偽装問題の張本人である姉歯秀次一級建築士は、建設会社勤めから起業をして建設設計事務所を経営していたが、仕事欲しさに悪に手を染めていたようだ。
会社勤めの経験がある人なら誰でも経験することであるが、新人が会社に入って仕事に就き、仕事を覚えて一人前になるまでには、最低で2、3年のトレーニング期間がかかる。
起業においても一人前になるまでには、同様の時間がかかる。そのために、周到な準備期間を設けて、仕事のスキルアップからマネジメント、会計などを学ぶのである。
姉歯建築士はこの辺のトレーニング期間をすっかりショートカットしたようである。その証拠に、自社のブランドを使わず、平気で取引先の会社の名刺で仕事をしていたようだ。
誰でも起業をできるわけではなく、誰でも起業して成功するわけでもない。しっかりトレーニング期間をおかずに起業すると、第二、第三の姉歯設計士を生むことになる。
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