公認会計士といいますと、資格を取得するためには合格率10%以下の難解な試験に合格して、大手企業の決算資料をチェックする、人気の花形ビジネスを想像する人が多いと思います。ところが実際の受験者数は、9千2百人まで減少して、ピークだった2010年の6割程度までに減っています。
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短期間にこんなに受験者が減っている背景には、会計士の資格を取得しても会計事務所などへの就職が厳しいからです。会計士は、試験に合格した後、実際に会計事務所での実務経験を一定期間する必要があります。最近は、実務経験をするための会計事務者が雇用してくれなくて、合格したままの宙ぶらりんの人がでています。
会計士と似たような仕事に税理士があります。業界団体の日本税理士会は、弁護士や会計士などによる税理業務を認めている税理士法3条を巡って、業務参入の禁止を求めています。弁護士や会計士のお客さんが減っているため、税務の仕事を税理士から横取りするケースが増え、税理士が悲鳴を上げています。
税理士に簿記を依頼する企業が減って、顧客企業の取り合いが激しいうえに、弁護士や会計士などが参入しますと、ますます競争は激しくなります。新たに資格を取得した人など、せっかく開業資格を得たのに、依頼してくれるお客さんがいないため、泣く泣く他の仕事に就くようなケースがあります。
以前から、不況になりますと安定したビジネスとして、資格取得によって安定収入を目指す人が大勢いました。その結果、多くの人が資格を取得して開業したのに、仕事を依頼していた企業は会計ソフトを使用する現象が顕著になっています。一方、肉体労働の需要は高くなっていますから、高学歴社会が生んだねじれと言えそうです。
求職やお客さんの需要は、提供する側とそれを買う側の需給関係によってバランスが取れます。社会の流れを読みながら、事前予測をすることが求められます。予測を当てることが大事です。どうしても、自分の都合ばかりを考えて仕事探しやお客さんニーズを行いますが、人生を賭けた大事な問題ですから、よく情勢を見て判断を間違えないこと。
【一言】
資格に頼る士族ばかりでなく、日本社会全体が従来の仕組みから変化をしているように思います。多分、ITの普及が進んだ結果でしょうが、税務処理などは税理士に頼らずに、会計ソフトで大半の処理を行い、最後だけ税理士さんに依頼する会社が多いです。ライバルはITですから、新たな戦略を考えないと、昔ながらの方法では早晩仕事のなくなる人が増えそうです。