経済産業省の調査によると、わが国の起業希望者は、バブル期の1987年には約178万人だったのに比べ、2012年は約84万人にまで減少しているようです。14年版中小企業白書に盛り込まれる内容によると、景気の低迷によって安定志向が強くなり、起業するリスクを取る人が減っていると解説されています。
アベノミクスで成長戦略を模索している政府は、起業する人を増やすことで新たな事業創出を目標に掲げています。成功、失敗は別にして、起業する人の初期投資が、経済の活性化や雇用を生むことは確かです。ただ、これは政府の論理であって、起業する側から言わせてもらうと、失敗するための投資などはあり得ません。
バブル期に起業が多いのは当然のことで、経済成長が続いていますから、起業して社会が受け入れてくれる余地は大きいです。逆に、12年のように経済のパイが小さいときは、起業する人と既存企業とが小さなパイを奪い合うことになります。常識的に考えますと、既存企業から新規の会社がお客さんを奪うのは難しいです。
これは、日本経済の大きなパイを想定したマクロ経済の話です。地域のミクロ経済で考えますと、出店する土地によっては人口が増え、成長の続いている地域があります。既存企業が倒産して、顧客はいるのに供給する会社のない地域もあります。こればかりは、国のマクロ情報を信用するより、自分の目で見て歩くしかないです。
もし起業を希望するなら、中小企業白書のマクロ情報より、自分のビジネス勘を研ぎ澄ますことの方が大事です。起業を成功させるには、周辺住民の必要性からはじめる起業は間違いがないです。リスクを取らないことで有名な官僚が、起業リスクを取る人が少ないことを文章にするとは、何とも不可思議な気分にさせられます。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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