これからの政府による経済運営の柱となりそうな、アベノミクス第3の矢の成長戦略の骨子が固まりました。これから起業する人、小企業経営者にとっては、経営に影響があると思いますので、関係性を少し整理してみたいと思います。
大きな柱は4点です。このところ、財源で問題になることの多い、「法人税引き下げ」があります。現行の35%を20%台に引き下げ、外国企業の日本進出を増やすことが目的です。小企業にとって気になるのは、引き下げで不足する3兆円近い税金分を、中小企業からも取り立てることを考えていることです。
「労働時間規制の緩和」も柱の一つで、専門性の高い社員の残業代をゼロにして、企業のコスト削減を図ることです。労働負担が大きくなる社員の中には、この規制緩和をきっかけに起業を考える人が増えそうです。社員への締め付けを強くすることで、会社を辞めることも選択肢になりそうです。
「混合診療の拡大」と「農業の活性化」が柱の残りの2つです。農業では、これまで幅を利かせてきた全農やJA全中といった農業団体の縮小が避けられません。そのため、団体職員の中には仕事を辞め、農業経営に専念を余儀なくされる人も増えそうです。
これら大きな柱以外に、「女性の進出」を容易にするため、学童保育の受け入れを拡大する政策、税や社会保障で就職を支援する政策などがあります。これまで以上に、女性が起業をしたり、小企業で戦力として働くといったケースが増えそうです。
「地方都市の機能を集約」して、人口減に対応する仕組みを考えることを計画しています。また、「訪日外国人3000万人」を目標に掲げ、観光立地日本を実現するための施策も打たれます。ビジネスを考える上で、この2つのポイントは重要な意味をもちそうです。
問題なのは、「消費税10%引き上げ」に向け14年中に判断するとしています。20年度までには「基礎的財政収支を黒字」にするなど、長年の財政のツケは先送りを続けるようです。財政に関しては、これからも問題解決のために積極的に動く気配はなく、破綻の重圧は今後も重石となって日本経済を真綿で締付けそうです。
【一言】
日本経済の今後に関して、アベノミクスと異次元の金融緩和は上手くいっているのでこのまま乗るべきとする人と、金融指標は上昇しているけれど全幅の信頼は置くのは危険、と言う人の双方の人がいます。バブル経済のときも、02年1月からのいざなみ景気のときも同じようなことが起こりました。ほとんどの場合、好景気に乗った人はその後痛い目にあっています。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
現在、人気ブログランキング 起業部門 13位から 11位に上昇しています。
いつも気持ちよいクリックをありがとうございます人気blogランキングへ