今年で第三回目となる女性起業大賞が決まりました。大賞には、米国・ニューヨーク在住で、マテリアル ワールドを2012年5月に立ち上げた矢野莉恵さん。中国人女性と共同で設立して、古着の下取りビジネス(トレードイン)が選ばれました。
矢野さんは、父親の転勤に伴う外国生活が長く、学生時代は日本に戻っていたようですが、商社に就職してからは米国暮らしです。一時期、日本で起業を試みますが上手くいかず、ニューヨークでファッション系の会社勤めた後に、マテリアル ワールドを立ち上げています。
このビジネスモデルがわたしには分りづらいのですが、最近はほとんど着なくなった衣料品がターゲットです。事前審査をしてクリアした人から、希望があると衣料を送り返してもらうための郵送キットを送付します。その中に着古した衣料品を入れてマテリアルワールドに送ってもらいます。
その後は、当人に電話で確認して手続きは終了。2、3日後に、買取額を百貨店のギフトカードに換算して、郵送することでトレードインが完了です。自動車や家電製品の下取りは一般的ですが、衣料品の下取りは米国では初めてと言うのが売りです。今は、ニューヨークを中心にしたビジネス展開です。
お金の流れや、郵送された古着の流れは公表されていません。ただわたしの推理では、米英におけるワードロービングがキーと思われます。衣料品を購入した人は、その後返品することが米英においては認められています。中には、もう一度売ることができないほど、着古して返品されることもあるようです。
13年に全米では、高額な衣料品や宝飾品などで約90億ドル(9000億円)もの損失を販売店は受けています。それを考えますと、トレードインを導入することによって、百貨店などは返品を少しでも減らすことが可能になります。国や地域によって商習慣は違いますから、衣料品のトレードインは逆手に取ったビジネスのようです。
【一言】
東京・吉祥寺で起業して上手くいかなかったけれど、ニューヨークでは軌道に乗せた話は面白いです。これから起業を目指す人も、業種や地域の商慣習を知っておかないと、せっかくの起業も失敗する原因になります。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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