今では信じられない話ですが、1990年代にはすし屋やラーメン屋で客に向かって怒り出す店主がいました。「食べるとき、くだらない話をするな」とか、「汁をちゃんと飲め」と言った注意をしたものです。漫画「おいしんぼ」にも似たような光景は描かれていますが、お客さんは緊張しながら食べたものです。
90年代後半には、アパレル業界にカリスマ店員が登場しますが、この時期も決して接客が重視されたわけはなく、お客さん集めのアイデアとしてカリスマ店員だったような気がします。この時期はたいへんな不景気で、モノを売るため経営者はたいへんな苦労をしていた時期です。
ビジネスにおいて接客サービスが重視されるようになったのは、2000年代前半のマクドナルドの売れ行きが大きな伸びを示したときからです。店員が機械的にお客さん対応をする、マニュアル方法が導入されたときです。低価格で多くのお客さんへの対応が求められますから、マニュアルで無駄を省く方法は最適でした。
そのマクドナルドが低迷すると同時に、機械的なマニュアル対応に批判が強くなっています。とは云え、マクドナルドの現場は数万人規模の大所帯ですから、直ぐには切り替えることができません。米国ではスターバックスが、とっくに店員のマニュアル対応をやめ、日常的な会話の対応に切替えています。
現在、注目を集めているのは友だち接客です。飲食店で人気を集めている店は、多くが友だち接客に切替えています。誕生日祝いや引越し祝いなど、メモリアルディーにサプライズ対応でお客さんを喜ばせます。店員とお客さんと言うより、お客さんと友だちの店員といったノリです。
接客サービスの本質は、お客さんに良い気持ちで商品やサービスを購入してもらうこと。再び、来店したい気持ちになってもらうこと。今の時代、接客と同時にIT技術を駆使して、コストを掛けずに喜んでもらうことです。起業する場合、出店場所や価格設定ばかりでなく、接客方法にも力を入れることが大事なっています。起業での相談はここです。
【一言】
わが国では、長いことビジネスでの接客に無関心でした。誰が接客しても同じと思い込んでいました。デフレでモノが売れなくなって初めて、接客の重要性を経営者が認識するようになりました。キメの細かい接客は、小企業にとって大手に負けずに力の発揮できる場面です。独自の方法を考えてみてください。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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