ベネッセから、顧客情報が外部に大量漏洩して大きな問題になっています。会社を運営する以上、トラブル発生は避けられませんが、こちらは規模が大きすぎます。
小企業の場合、トラブルが発生しますと即倒産や廃業につながることもありますから、人一倍の注意が必要です。これまで、わたしは管理部門の人間に運転資金を使い込まれた経営者3人に会っています。
そのうち、2人の方の会社は直ぐに廃業しています。会社の資金の多くを持ち逃げされていますから、精々警察に被害届を出すことしかできず、会社は資金繰りがつかなくて整理しています。
「社員を信用していたわたしが馬鹿だった」と嘆いても何も変わりません。企業経営者は後悔するより、事前に仕組みを作っておくことです。人間は、2つの顔をもっていることを認識することです。
わたしは、「自分は絶対間違わない」とか、「絶対不正をしない」と言う人を信用しません。冷静に、客観的に自分を分析できるときの人間なら、間違いもしなければ、不正もしません。
ただ、多額の借金をして返済を迫られているときなどは、こんな絶対不正をしないなんて自信はなくなるはずです。過去の人生で、厳しい経験をしたことのない人ほど、追い詰められます。自殺を考えるのはこのようなきっかけと思っています。
会社経営の経験のある人なら、月末までに仕入れ代金を支払う必要のあるとき、子どもの預金通帳からお金を下ろした経験のある人は多いはず。経営者なら誰もが、これ以上のことを過去に1、2度経験しているはずです。
トラブルを抱えていない人なら信用して大丈夫ですが、どこでトラブルを抱えることになるかは判りません。貸金業法改正が行われた2007年には、多重債務者が大量に生まれ各地でトラブルが発生しました。
そのときの経験から、起業する人は事前に社内の仕組みを作って、社員が不正を起こさない方法を考えることを勧めています。ベネッセの事件は、決して起業家には他人事ではありません。
【一言】
起業においては、時間をかけて経験を積むことにより、上積みの見込める集客方法、接客技術、製造技術などがあります。一方、ミッション、会計、社内規定などは、スタート時に完成させておかなければなりません。これらは、開業してからぼちぼちとなどと言っていては、たいへんな落とし穴が待っています。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。 起業アドバイザーの中山おさひろです。
現在、人気ブログランキング 起業部門 8位から 11位に下降してます。
いつも気持ちよいクリックをありがとうございます人気blogランキングへ