わたしは、起業の成功、失敗を分ける分岐点は、開業する前に既に決まっているような気がしています。
その一つは、開業前に事業計画を立るときの収益見通しにあります。この段階で読み違えるケースがとても多いです。事業計画では、短期計画ばかりでなく、季節要因も加味した1年間の計画が必要です。
失敗でよくあるケースですが、飲食店や小売店などでは、従業員を何人雇うか採用計画での失敗です。ほとんどの起業家は売上げを多めに見積もるため、2人で大丈夫と思われるところを3人雇います。
少し多めに雇っておいた方が、予想以上にお客さんが多い時には安心できるといった、見込み違いの心理が働きます。
この1人分の費用ですが、アルバイトですと今は1月10万円以上はかかります。10万円の利益を上げるとなると大変ですが、従業員の費用ですと深く考えないで採用します。
同じようなことは、商品仕入れやチラシ作成などでも起こります。相見積も取らずに仕入先を決め、後から他より高かったことで後悔するようなケースです。
このような無駄な費用を合わせますと、開業当初の固定客ができていないお店には負担が重過ぎます。これら起業のときの初期設定で見通しを誤りますと、開業する前に失敗は決まっているようなものです。
もう一つは、自分が開業する事業の見込み違いです。よほど慎重な人なら、今業界はどのような状況か、よく下調べした上で開業に向かいます。
多くの人の場合、過去に自分が経験した業界の状況とか、人から聞いた話をそのまま信じて開業します。今の時代、同じ業界でも3カ月もしますと、状況は変わっている怖い世界です。
開業直後は経営に自信がありませんから、判断の間違いを修正することができずにズルズルと突き進んでしまいます。
長いこと企業経営に係わった人なら、このような起業初期の段階に特有の失敗には注意します。ビジネスにおいて、重要なポイントを知らない人に起こる失敗です。起業前から、このような失敗が起こることをあらかじめ頭に入れて立ち上げることです。
こんな失敗を犯さないために、何が必要なのか、何は必要のない無駄なのか、よく考えながら起業準備を進めてください。
【一言】
モノゴト、初めて取り組むときには失敗がつきものです。後で考えますと、けっこう無駄な時間や資金を使ってしまいます。引越しで新たな住まいに移ったときや、結婚式の費用などなら後日笑って済ませます。起業の場合、この種の失敗は取り返しのつかないことが多いです。アルバイト一人、月々10万円の話をすると驚く人が多いですが、他にも不要な費用はけっこうありますからしっかりチェックです。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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