わが国最大の農業団体 全農が扱う農産物の取扱量が、12年度には全体の49%と遂に5割を切りました。
元々、全農は全国の零細農家が敗戦後に出資して作られた団体です。現在のように大規模農業法人が続々と誕生する時代には、役割が縮小していくのは当然と言えます。
全農が急速に小さくなる背景の一つに、高い手数料がよく言われます。小売店に売り渡される卸価格の10~20%の手数料が生産者は取られます。当然、全農を通さない直販に比べますと競争力がありません。
この手数料問題は、全農だけに限らない問題です。多分、誰もが身近に感じているのは銀行の手数料では? IT化の現代では、ほとんど手間の掛からない他行への振込み手数料が、270円から650円の範囲で掛かります。
楽天銀行やセブン銀行といった新興銀行が急成長している背景には、これら大手銀行のドル箱とも言える高い手数料に比べ、低額の手数料にすることによってお客さんを増やしているからです。
投資信託も利率が低いにも関わらず、手数料が高いと言う不満は多いです。一方では、証券業界のように、IT化に伴って売買手数料を大幅に引き下げている業界もあります。
特に問題にしたいのは、クラウドファンディングの世界です。大震災では、工場が津波に流された酒造会社や食品加工会社に、再建のための資金を寄付した人が大勢いました。
米国で生まれた、寄付金を集める仕組みのファンドで、オバマ大統領が初めて立候補したとき、小口の選挙資金を大量に集めて急速に知られるようになりました。
今では、全国的に普及しているファンドです。ところがわが国では、一向に広がりをみせません。わたしは、その原因を米国の手数料5%に対し、日本は20%にあると思っています。
手数料を20%も取れると、誰のために寄付するのか、資金投資するのか、判らなくなります。ただ、考えようによっては、わが国ではクラウドファンディングでの起業余地はまだまだあります。
銀行業界で楽天やセブンアンドアイが成長しているように、クラウドファンディングでアジアを舞台にすることは可能です。既存企業の高い手数料は、これから起業する会社が打ち破るべきです。
【一言】
今年も、昨日から一年が始まりました。と言っても、わたしが毎日食べているリンゴの話です。かれこれ、20年以上に渡って毎日リンゴ1個食べる生活を続けています。そのリンゴが昨日から、本年産のつがるふじに切り替わり、明日から食べ始めることになります。一年間リンゴを食べ続けることは、想像以上に骨の折れることです。でも、毎日続けて習慣にすることは、想像以上に大事なことと思っています。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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