パンケーキが若い女性を中心に人気です。人気の店舗は、多くが米国、カナダ、豪州からの出店ですが、日本発の店舗も多くのお客さんを集めています。
海外勢が人気を集める前、パンケーキがこんなに人気になる前の2006年8月にそのお店は東京にオープンしました。
起業した人は、飲食関係のライターをしていた女性です。業界情報には詳しいですが、実際に飲食店を経営するのは初めて。パンケーキ好きが嵩じて自分で開業することを思いついてのことです。
その前年には、米国の有名パンケーキ店が日本から撤退した時期でもあります。それまで、喫茶店やファミレスのメニューの一品としてパンケーキはありましたが、専門店はほとんどなかった時代です。
そんな時代に、ありそうでなかったパンケーキ専門店の開業を思いついたことになります。彼女が開業にあたって、最大のポイントと考えたのがパンケーキの味です。
スイートの一種として食べるなら、甘く美味しいことが大事ですが、食事となるとご飯と同じ。甘い美味しさでは、食べる人は直ぐに飽きてしまいます。甘さを抑えた、何枚でも食べたくなる美味しさを求めました。
そのため、粉の配合には徹底的にこだわりました。オリジナルの粉を自分で作り、個人で製粉会社に注文を出します。このときの仕入れ単位は、最低で1トン。失敗の許されない粉作りです。
また、粉に混ぜるバターミルクにもこだわります。生クリームからバターを作った後に残る脂肪分の少ないミルクです。この粉とバターミルクで、毎日何枚も試作品を作り続けます。
次の難題が出店場所探し。若い人が多く集まる、世田谷のそれまで事務所だった場所を、カフェに改装する作業です。改装資金は、飲食店の居抜きとは比べ物にならないほど掛かります。
開業資金作りは誰もが経験する関門です。自己資金が500万円で、700万円を金融公庫から借りる予定したが、彼女の場合これまで飲食店経験がまったくありません。通常、同じ業種で仕事を6年以上経験が必要と言われます。
そこで考えたのが、開業前の2度のテストオープン。実際にパンケーキ専門店を開いて、多くのお客さんを集めました。そのためには、パンケーキ店の起業ブログを開設して、多くのファンを集めたことも融資の決め手になりました。
開業から8年、今もこの店は繁盛店です。彼女は栃木県に移って、そこでパンケーキ店を開業していますが、そこでも人気のお店として多くのお客さんを集めています。
【一言】
コンサルタントやライターが、飲食店を開業して大半は失敗しています。パンケーキで成功した女性は、とても珍しい例です。開業にあたってのキーポイントを外さなかったこと。味に対する熱意が、経験者以上だったことが成功につながったようです。それに開業のプロ、金融公庫の担当者を納得させたテストオープンはお見事の一言です。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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