例年、春と秋になりますと、フランチャイズ加盟による開業を考える人が増えます。今年も今の時期は、フランチャイズに関する問い合わせが多くなっています。
フランチャイズは全体的に個々の本部情報が不足していて、加盟するには不安を抱く人が多いのですが、コンビニ業界だけは多くの情報が公開されています。
コンビニに関心を持つ人の多くは、大手の業績が大変よいこと。特にセブン-イレブンとローソンは、今期も過去最高の営業利益を出しています。
もう一つ、中高年の関心事である加盟年齢に関して、ローソンはこれまでの55歳から65歳に引き上げることを発表しました。ローソンの場合は、加盟の契約期間が10年ですから、75歳まで働けることになります。
セブンは既に60歳まで契約が可能で、契約期間が15年ですから、ここも75歳まで仕事ができます。3強の一角ファミリーマートは、既に年齢上限を取り払っています。
このようにコンビニ大手各社が開業年齢を引き上げる背景には、加盟を希望する人が年々少なくなっているからです。長年、国内でコンビニ店舗は5万店が限度と言われてきました。
ところが現在の店舗数は、5万1400店と限界を超えた店数で、今後も増やし続ける計画です。どこの街でも、見渡すとコンビニばかりの光景が見られますが、コンビニ本部は今後も増やす計画です。
その結果、各店舗の一日の売上高が減少に向かい始めています。最大手のセブンで1店舗の平均日商額66.6万円(前年比で-0.8万円)。ローソンは54.4万円(-0.8) ファミマ51.7万円(-1.3)サークルKサンクス44.1(-2.3)
これまで一人勝ちと言われたセブンでさえも、1店舗当たりの年商は減少に向かい始めています。今は、ファミマが3強の時代から、脱落かと言われるほど厳しいです。
こんな状態のコンビニ加盟に踏み切ることが正解なのか? 現在は、バイトが集まらない、オーナーの深夜勤務は常態化、加盟店経営のリスクばかりが高まっているなど、コンビニ加盟は決して勧められる状態ではないです。
【一言】
セブンやローソンは、過去最高の営業利益と言っても、これはコンビニ本部の話です。フランチャイズの場合、本部と加盟店とは共同事業を行うのであって、共同経営ではありません。本部が最高に儲かっても、個々の加盟店の利益は別物です。ただ、各店のリスクは加盟店が取りますから、仕組みは事前によく知っておく必要があります。コンビニの場合、24時間営業など加盟店のリスクは半端ではありません。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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