ほとんどの先進国では、国の経済の推進役となる起業家は尊敬の対象です。起業家が増えないことには、国の経済成長率は期待できず、雇用も増えません。
首相が、世界一の経済を目指そうといっても、経済を成長させるためには、人口が増えるか、設備投資が増えるか、起業家や企業のイノベーションが広く普及するか、3つの課題をクリアするしかありません。
とは言え、わが国では起業家はあまり尊敬されていません。その理由を探してみました。古くから日本人に嫌われるタイプの人は、大別して3つあるようです。
一つは、争いに負けた人。負け犬が嫌われるのは万国共通です。二つ目は、天皇や権力者に逆らった人。社長や上司に逆らうタイプの人も、嫌われる対象になりやすいです。
三つ目が、経済に通じた人です。あまりに経済のメカニズムを知り過ぎている人は、わが国では警戒されます。
昔から、経済に通じた人が政治家に選ばれるケースは少なく、この国の財政が放漫財政になる原因にもなっています。小泉内閣のとき、竹中平蔵さんが大臣に就任し、その後で国会議員になりました。
竹中さんは、当時日本経済の最大の課題だった、銀行の不良債権処理を行った人です。政治家が、1991年から10年がかりで処理できなかったものを、就任3年ほどで不良債権を大幅に減らしました。
この難題に、ほとんど無知だった小泉元首相は人気を集めましたが、竹中さんをよく言う人は今も少ないのが現実です。
そのくせ、日本人が選挙で最も関心を寄せる課題は、「景気をよくして欲しい」がほぼ常に第一位です。
景気をよくしてくれそうな政治家は支持しますが、その政治家があまり経済に通じていると嫌われる、とても複雑な心理です。同じように、起業家は羨望の目を向けられても、半面では嫌われやすいことも確かです。
そのため、私欲ばかりに走る起業は諦め、少しでも社会に役立つことを考える必要があります。
決して私欲が悪いという気はありませんが、経済に通じている能力を社会のために役立っていることによって、自分と社会とがウィンウィンの関係を築くことが可能です。
今の時代、社会に役立つことは、お客さんが少しでも購入しようと言う気持ちにもなってくれます。利益を上げないと事業は継続しませんし、社会やお客さんに役立つことが楽しいビジネスにつながります。
【一言】
東京・世田谷区で八百屋を2店開業している経営者は、「野菜を売っているけれど、気持ちは健康を売っています」と宣言。決して、無農薬の野菜ではないのですが、関東で採れる低農薬野菜が人気になっています。お客さんも、お店のファンといった感じの人が多いのが特徴。起業も発想を変えますと、新たな発想の店舗は、お客さんにも関心をもってもらいやすいです。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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