わたしには、強い組織が崩れる強烈な印象の記憶があります。今から、50年くらい前のことです。
当時、北海道の高校野球では北海高校が圧倒的な強さでした。北国の学校はどこも弱かったのでが、北海は別格で春の選抜では準優勝をしたことさえあります。
そんな強豪校ですから、全道から野球の上手い子どもが集まっていました。あまりに多く集まることで、学校側は生徒の線引きを実施しました。身長とか、足の速さなど、基準に達しない子どもは入部を不可能にしました。
その結果、ますます優秀な子どもが集まって、強くなったかと言いますと、その逆です。線引きをしたとたん、急に弱くなって、その後は長い間甲子園にでることはなくなりました。
似たような線引きを、つい最近日本マクドナルドに見ることができます。業績が絶好調だった4年前、当時の社長は店舗管理をしやすくするため、店舗スペースを一定標準以上の大きさだけにしました。
全国的に何店もあった、小規模店舗の閉鎖を進め、規模の大きな店舗ばかりで営業展開を図ります。本社としては、規模が同じ店舗ばかりですと、運営がとてもやりやすくなります。
マクドナルドの凋落が始まったのは、それからまもなくのことです。多分、店舗スペースばかりが、凋落の原因とは思えません。ただ、本社が自分に都合のよいように、制約を外し始めた途端に凋落ははじまりました。
会社や組織にとって、従業員が少ない、店舗が小さい、資金が限られているといった制約は、その後の成長にとって障害となるのでしょうか。
最近、米国発のわたし好みのマニアックなビジネス書では、「極度の制約の中で最良のビジネスが生まれることが多い」と、企業の成長に制約は決して悪いことばかりではないと言っています。
制約の少ないビジネスの代表例は、官僚が国の資金を使って行なう公企業があります。大半が失敗して、大きな国の借金につながっていますが、制約は決して目の仇ではありません。
また、地域の成長企業が好調なことで調子に乗って経営の制約をなくそうとするとき、起業する側にとってはチャンスと思ったほうがよいです。優秀な人間ばかりを集める会社などは、落ち目の始まりです。
【一言】
今年、起業して上手くいっている人は、早くから自分の起業のフィールドを定めて準備に入った人です。やはりフィールド作りを早くして、参入する業界を熟知した人は強いです。逆に、自分が起業する業界の表しか知らない人は、苦戦している人が多いです。昔から言われてきたことですが、今年もこれまでと同じような傾向が出ています。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。 起業アドバイザーの中山おさひろです。
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