自民・公明両党は、アベノミクスが成功していてこのまま継続を訴えるし、民主、維新など野党は失敗している主張しています。
わたしは2年前から、アベノミクスはおかしいと言ってきました。それは、過去のわが国の政権が、デフレからの脱却のため成長戦略をあれこれ考えてきて、今回も同じような歩みだからです。
安倍内閣の場合、成長戦略の前に大型の金融緩和を実施する点が目新しいです。ただ、成長戦略に関しては、昨年6月に女性の活用や農業の見直しを言いましたが、とても成長戦略とはいえない代物。
このとき、アベノミクスは事前にしっかり練られた戦略ではなく、金融緩和と財政出動の目途はついていたけれど、成長戦略や規制改革はほとんどアイデアのない状態で言い出していることに気づきました。
結局、今年6月に改めて言い出し成長戦略は、「法人税減税」、「労働時間規制の緩和」、「混合診療の拡大」、「農業の活性化」 経済規模が約500兆円の日本経済で、この程度の戦略で成長するとは到底思えません。疑問の1点目です。
現在、進めているアベノミクスによって、デフレからインフレに脱却しようと言うのが安倍首相の主張。もしかしたら、政府が総力を上げてデフレから抜け出せるかも知れません。
ただ、継続的に安定したインフレ状態にするには、内需が結びつかないと無理です。2006年にも、一時的にデフレを抜け出しましたが、短期間でもとに戻りました。08年には、リーマンショックも発生しました。
首相が、経済界に賃上げを要請して一時は上がるでしょうが、国の経済は無理をすると直ぐに反動が起こります。しかも、この国は1000兆円の借金を抱えていて、年々使える予算も減っていきます。疑問の2点目です。
「この道しかない」が最近の安倍首相の殺し文句でしょうか。この言葉を口にする経営者は、経営に失敗して最後に頼みのコンサルタントから教えられた方法が「この道しかない」です。
多角的で柔軟な視点を失っていますし、最後の思い込みで出てくる言葉でもあります。「この道しかない」通用したのは、戦前までの話。選択肢の多い現代では、このような場合ほとんどは失敗しています。これが疑問の3点目です。
日本で政府が、アベノミクス、アベノミクスと言っている間に、海外から日本を見ますと、ムーディーズの格付けは1ランク下がりました。
国の財政破たんの確率を表すCDSの保証料率も、米国やドイツが20%bpなのに、日本は60%bpと3倍も破たんの確率が高い状態です。
米国やドイツが破たんしたとき、2割支払うことで10割払い戻されるのに、日本の場合は6割も支払ってやっと10割と言うほど、国債の価値が低くなっているということ。
アベノミクスばかりでなく、社会保障、医療、原発、外交など、広く考え、まずは投票に行きましょう。3日以降からは、期日前投票が可能です。
【一言】
日本の財政が破たんすると警鐘を鳴らしますと、いつ破たんしますかと言った質問を受けます。毎年40兆円以上の借金を増やし、1000兆円を超える額に達しますと、いつ金利上昇で破たんしてもおかしくないです。ただ、世界中で資金はリンクしていますから、日本単独で破たんと言うより、他の国との相対性で弱い国の通貨が売り浴びせられます。アルゼンチン、南欧諸国、その後が日本でしょうか。ただ、こればかりはわたしも判りません。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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