地方都市に住んでいる人から、「自分の街で起業しても、人口が少ないので成功するとは思えない。大きな都市に出て起業を考えます」といったメールをよく頂きます。
本当に、人口が5万人に満たないような都市で起業して、ビジネスを継続することは厳しいのでしょうか?
わたしが知っている埼玉県の日本料理店は、人口4万人程度の街にあります。従業員はパートさんを含め7人ほどですが、この5年間毎年売上げを増やしています。
固定客をしっかり掴んでいて、大都市のお客さんのように、毎年確実に予約してくれるか、判らないお客さんではありません。宴会にしろ、法事にしろ、大都市ではいくらでも注文する店はあります。
その点、地方の小都市では、注文できる店は限られています。これは、小売業でも、サービス業でも同じ。お客さんは少ない代わりに、競合するライバル店が少ないため、腰を据えたビジネスが可能です。
一見、人口の多い大都市は、お客さんが多く、やり方次第ではいくらでも繁盛店を作れそうに思いがちです。しかし、大都市には大手の同業者も多く、常に好条件の出店を狙っています。
起業経験の少ない人が、競争できるようなノンビリした環境は大都市にはありません。わたしなら、周辺環境のまったく知らない大都市で出店するより、よく知っている地元で起業する方が、安全でリスクも少なく済むと思います。
初期投資額も少なくできます。お客さんの顔をイメージでき、お客さんが何を望んでいるかも判ります。この強みを生かさない手はありません。
このような出店場所に限りませんが、他人より優れたポジションにいながら、気付いていない人は意外と大勢います。起業において、他人と同じことを考えていては、ビジネスは上手くいきません。
起業する人間とは、他人が同じようなことを考えることも計算に入れた上で、ビジネスを仕掛ける側の人のこと。お客さんが少なくても、ビジネスを成立させることのできる人です。
【一言】
わたしの住まいに近い東京・立川市には、お客さんの来店が不便なことを見越したパブ店があります。駅からは離れていて、周辺はオフィスや旅館など飲食店には不向きな場所ですが、それでも椅子の空き待ちができるほどの人気。経営者は、不便な場所に来てくれるお客さんほど、お店への忠誠心が強いから大丈夫と強気です。確かに、酒を飲まないわたしでも、楽しいと思わせる仕掛けがふんだんにあります。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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