起業間近だったり、開業したばかりの人から、「うちの会社をマスコミが取り上げてくれたら、起業成功は間違いないのに・・」と言った話をよく聞きます。
また開業後、売上げの伸びない経営者からも、「マスコミ向けにリリースを出したいのですが、どうしたらよいですか」と言った質問も受けます。
開業した会社にとって、社名や商品名がマスコミで取り上げられると、ビジネスには大きなプラスにはなります。お客さんに知ってもらうことで、売上げが大きく上昇する、きっかけになることは間違いありません。
ただ、会社の営業にとっては、ほんの一瞬のこと。何年も、何十年も続けようとするビジネスで、一週間や一月間だけ一時的に売上げが上昇しても、その後の影響を考えたことがありますかと言いたい気持ちです。
テレビにしろ、新聞にしろ、情報は毎日休みなく発信されますから、店名や商品名がお客さんの記憶に残るのは数日間のこと。逆に、そのためにこつこつ努力する経営を怠り、一時的なカンフル剤に頼ることを覚える方が大問題です。
これまで起業ブームや、ベンチャーブームなどで、とてもマスコミから好かれ、よくテレビや新聞、雑誌などに取り上げられた経営者がいました。大半の人は、その後直ぐに消えています。
わが国は、マスコミによる経営者の評価が甘いため、有名な人は失敗を続けても再度のチャレンジが可能です。ところが社会は反対に、起業の失敗には厳しいところから、再チャレンジは難しくなります。
起業の場合、一度つまずきますと、その後に再起業のチャンスはそうそうありません。まだ経営の力不足の時から、安易にマスコミに取り上げられ、その後に失敗するよりは、初めから経営の足腰をしっかり鍛えておくことが重要です。
マスコミ対応に関しては、こちらからお願いするより、あちらから取材させてくださいと、お願いされるように実績作りをすることです。話題になるような、新規性のあるビジネスを考えることです。
【一言】
マスコミが取り上げたくなるニュースとは、犬が人を咬むのは当たり前で、人が犬を咬んだらニュースです。会社やお店をPRするにも、ニュースの見出しになりやすいロジックを考えると有利です。「県内では初めて」「地域では珍しい」「女性ばかりの」世の中の流れを考えながら、経営者が自分でストーリーを作ると受けやすいです。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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