中東のイラクとシリアを跨る、イスラム国が主張する領土に入り込んだ日本人二人が人質になりました。一人は戦場ジャーナリスト、もう一人が民間軍事会社を14年1月に設立した起業家です。
42歳のこの起業家男性は、会社の事業内容を「国際民間軍事業」と「海外警備」などを上げています。会社は設立したけれど、実際の事業活動はこれから考えようとしていた節があります。
会社設立から3カ月後の14年4月にはシリアに渡り、会社が行なうビジネスを探していたようですが、ここでシリアの反政府武装集団に軟禁されました。
このときに初めて、戦場ジャーナリストが通訳をしてくれて知り合いとなり、武装集団との間を取り持ってくれて開放されます。その後、一度は日本に戻っていまして、考え直す機会はありました。
この男性がイメージしていた民間軍事会社は、イラク戦争のときに米軍が退役兵士を多数雇用した軍事会社の存在として知られるようになりました。多分、日本人にも参入できないか考えたと思います。
戦場における経験も実績もまったくない会社ですから、男性は14年7月に再度シリアに向かいます。このとき、イスラム国によって人質をして囚われました。
日本では、戦場に行って仕事をするというと、ある種の若者たちからは英雄視されます。実際は、イスラム国のようにテロ集団に近い地域では、ペテン師による人質集めが現在頻繁に起こっています。
仕事を探しにいって、逆に人の仕事に協力させられる最悪のパターンです。男性は、映画や小説での戦場のシーンと、殺すか殺されるかの現実の戦場とを勘違いしていたようです。
残念ながら戦場は、ビジネスの場所には向きません。事業の継続性が、このような場所では保証されないからです。起業の業種選びの段階で失敗してしまったようです。
地球上で戦争とは最も遠い場所に住む日本人が、ノコノコ戦場に仕事を探しに行く必要はありません。日本人は、戦場にさせないために、ビジネスの種を紛争地に植える仕事をするべきです。
【一言】
死んだ人に、起業選びで失敗して亡くなったというのは酷かも知りません。ただ、このような起業選びで失敗している人は、日本国中決して少なくないとわたしは思っています。国内においても、選んではいけないビジネスで起業している人はいます。中東で亡くなった男性と同様、あまりに少ない情報が少なく、自分に都合のよい情報ばかりを頼りに起業していることが原因です。
今日も読んで戴きましてありがとうございます。元気にお過ごですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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