3月10日付け日本経済新聞朝刊で、「食べログ500円ランチ」の見出しをみて、いよいよ飲食店でも出店するのかと思いました。食べログは、飲食店比較サイトの運営会社ですから。
新聞で詳細を読みますと、10日から東京都内で飲食店200店を対象に、650円以上のメニューを500円でランチ会員に提供するものです。直営飲食店ではなかったです。
食べログのランチ会員になると毎月500円の会費を支払い、登録している200店の飲食店では、決められたランチメニューが500円で食べられるというもの。
4月以降は、全国1千店に拡大して食べログ500円ランチを提供するようです。同じ店で食事ができるのは1月に1度だけ。会員になると、月に3~4度利用することでもとが取れるようです。
食べログにとっては、全国で頭打ちになっている比較サイトビジネスを新たに広げることが狙いです。加盟する飲食店にとっては、これまで来店したことのない新規のお客さん獲得が目的と思われます。
食べログのお客さん動員力に賭けるということでしょうか。ただ、価格決定権を食べログに渡すと、ランチだけでなく、夜のメニューも依存することにならないか心配です。
似たようなビジネスに、価格を大幅に引き下げてグループ客を取り込もうとしたグルーポンがあります。現在も、開業はしているようですが、多くはエステやマッサージです。
グルーポンを利用する飲食店の場合、一度来店してもらってその後のリピートにつなげる狙いでしたが、実際は安売りの店としか認識してもらっていないようです。
食べログも同じ道を辿らないと良いですが、その保証は何もありません。ネットの比較サイトのようなマッチングビジネスは、成長スピードはとても速いですが、その先に何があるか見えていません。
対面ビジネスの飲食店がそのスピードに合わせていては、好調なときは都合がよいですが、一つ間違えると利用されるだけになります。価格決定権を他社に渡すことは、本当は酷く怖いことです。
【一言】
わたしは最近、タダでPRしてくれるとか、資金を集めてくれるとか、タダで協力してくれるビジネスの本質を考えて怖さを感じています。会社経営者も社員もタダに慣れてしまって、自分で考えることをしなくなっているからです。その結果、思わぬアクシデントが起こったとき、自力で立ち上がる思考の筋力がなくなっているような気がします。やはり、日ごろから鍛えておくことです。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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