周辺人口4300人の街に、平日来店客数が4000人以上の食品スーパーが仙台市郊外のある「主婦の店 さいち」です。おはぎを平日で5000個、土日には1万個も売ることで知っている人も多い店。
小売業で起業を考えている人は、マスコミにもよく取り上げられるこの店を既に知っていると思います。3月末に知人が田舎に帰る途中、寄っておはぎを買いがてら報告をくれました。
わたしも3年ほど前に知ったばかりです。来店客の7割は地元以外からの来店客ということもあって、チラシなどによる宣伝はまったくしていないそうです。ほとんどの人は口コミでさいちを知るといいます。
主婦の店といいながら、惣菜やおはぎの味付けは主婦の味付けより上をいくものを狙うのが戦略。毎日食べても飽きない、時間が経っても美味しさ失わない、控え目の甘さが鉄則です。
あくまでもお客さんの要望に応えることを使命にしていて、お新香は1切れが10円。大根の漬物は、10切れで100円といった具合です。惣菜の原価率は60%といいます。
一般的な惣菜店の常識では考えられない原価率ですが、店頭にだした商品は売り切ることで40%の利益になるとか。研修に行ったスーパーや惣菜店経営者は、この話を聞いて自社では無理と思うようです。
創業して36年、最初からこんなに売れる店ではないのは当り前。やはり最初は、安売りで競合店には敵わなかった、どこにでもある平凡な田舎の食品スーパーでした。
人気商品となる手作りおはぎを売り出し、話題を呼んだことから他の惣菜も売れるようになったといいます。目玉商品作りに成功したことが広く知られる原因で、そのため現在でも1個100円は販売当初と同じ価格です。
おはぎばかりでなく、惣菜も無添加で手作りが売りです。しかも、チェーン展開には走らず、仙台市秋保の一店だけで営業をしているこだわりが、多くのお客さんを集める原動力になっています。
【一言】
ビジネスは、一日だけの付き合いではなく、お客さんとは何年にも渡る付き合いですから、美味けりゃ売れるというものではないです。毎日でも食べたくなるのは、美味いよりも飽きない味が大事と聞きます。この辺の絶妙な味や風味、カタチなど、人気商品にはあります。一日ではできませんし、コスト削減をしていては生き残れません。お客さんを集めるのは難しいです。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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