最近、新聞で知った言葉に澪標(みおつくし)があります。言葉の意味は、水路などに木で作られる標識のことで、船が川底の浅い座礁しやすい場所を示しています。
小倉百人一首にもでてくる、「みおつくしても逢わんとど思う」の身を尽くすと掛けてある言葉と出ていました。この澪標のマークは、大阪市の市標にもなっているようです。
表面の様子だけに惑わされたり、勘違いすると、水面下の本物の正体を見誤ってしまうということです。船が航行する場合ならば、このマークを見落とすと座礁することにもなります。
ビジネスの世界にも、似た考え方に氷山モデルがあります。一般的に外部から見えているのは好調な会社や業種のようだけれど、その内実は厳しい業種などいくらでもあります。
コンビニ店は、常に新たな商品で話題を振り撒いています。しかし、実際にフランチャイズ加盟しているオーナーとなりますと、人手不足やフランチャイズ本部の指示に振り回されたいへんな毎日です。
スマホ用アプリ開発をしている会社も、システムの進化とお客さんのニーズの変化で、成長や好調を実感できるのは1年から2年。常に新たな企画作りに終われ続けています。
各地の大型珈琲店が脚光を浴びていますが、順調な経営ができているのは、今から5年以上前の郊外店が借り手市場だった時代に開業した人。景気が回復した3年前あたり以降の経営者は、桁違いの高い初期費用に泣いています。
これらは、全て水面下で起こっている外からは見えない世界の話。起業アドバイザーの仕事は、澪標のようにこれから起業する人に水面下の状況を知らせ、新たな対策を共に考える仕事です。
氷山モデルを利用して、業種、業態で起こっている問題の検証を行い、問題発生を防ぐために発想の転換と新たな創造を考えます。平安の時代に生まれた澪標は、現在もその発想が生きています。
【一言】
これから起業を考える業種に関して、深く問題点を掘り下げる手法として氷山モデルは最適な方法です。特に、業界の行動パターンを検証して常識を知り、そこで発生する問題の構造を認識した上で、経営者意識まで掘り下げる手法は斬新です。また、経営者としての視点も、従来型経営者とは違った視点を探ることになります。
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元気にお過ごですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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