「わたしの場合、現在している仕事が特殊な仕事ですから、起業する業種には向いていません」 起業を考えている人からとてもよく聞く台詞です。
先々起業したい気持ちがとても強いけれど、現在勤めている会社での仕事が、人に説明しても、理解してもらえないほど特殊な業務に就いています。そのため、起業する対象にはならないということです。
現在、会社勤めをしている人で、誰にでも判りやすり仕事をしている人は少なくなっています。20、30年前には当たり前だった仕事の多くは、今ではパソコンやロボットが代わって行っています。
逆に高い給料を貰っている人は、20、30年前にはなかった仕事で、人に説明してしても判りずらい仕事をしている人です。
最近、その典型なのが税理士の仕事です。以前なら、税理士資格をもって開業している人なら、高給取りと思われていました。
全国には300万社近い会社があり、新たな会社も生まれていますから、税理士に仕事がないなど考えられませんでした。しかも、公認会計士は税務には関わらない規制もありますから、保護されている状態です。
そんな税理士でさえ、今は顧客となる会社がなくて苦労しています。年々、税理士に経理業務を依頼する小中企業は減っています。代わって、会計ソフトを利用することで、経理費用を大幅に減らしている会社が増えています。
会社の経理ばかりでなく、製造は海外メーカーに依頼し、総務や人事は人材派遣といった具合です。会社の中核となる特殊な部分だけに社員を集中させ、汎用な部署には有能な人は要らないのが経営者の本音です。
そう考えますと、特殊な仕事はお金になるけれど、汎用な仕事は、起業してもあまりお金にならないことが判ります。
起業する前にこの仕組みを理解しておくと、簡単には起業できないけれど、上手く起業できたなら、収益の大きなビジネスを探すことがでると思います。
畑違いの業種は隣の芝生と同じで、確かにきれいには見えますが、実際は今勤めている会社の業種と同じようなものです。それならば、どのような人がお客さんなのか、よく知っている業種の方が起業では有利です。
勝手に、自分のフィールドを特殊な業種と切り捨てないで、その業種の延長線上や周辺に商機を探すのも手です。
【一言】
起業のための読書会を、5月23日(土)昼12時半から東京・中野で開催します。あまり起業への思いを人に話すことのない人が、起業向け読書を通じて話すことが目的です。わたしからも、最近の起業の動向や今後の起業の進め方を話しています。費用は3000円(飲み物付き)です。問い合わせ、参加希望の人はここからメールをお願いします。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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