以前の企業経営のテキストには、米国で1960年代女性の社会進出の象徴として、ローヒール靴が急速に売れ出した時代の変化が、その後のビジネスを大きく変えたと出ていました。
それまでは、家庭で子育てに専念することが既婚女性の平均的家庭生活でした。それがハイヒールからローヒールに履き替えて社会進出を果たしたことで、簡単調理の冷凍食品が売れ、女性用スーツ服が売れ出しました。
わが国では、東日本大震災の経験が広く知られるようになって、スニーカーの売れ行きに火が点きました。昨年の売れ行きは、前年比で20%以上の売れ行きを記録しています。
新たな商品の売出しと違って、既に2000億円以上の広く知られている市場が、13年以降売れ続けていますからパラダイムシフトが起こっています。日ごろの生活で、スニーカーを履くことが当り前になりつつあります。
特に現在は、20~40代の女性の需要が高いのが特徴です。90年代にもスニーカーブームがありました。このときは若い男性が中心で、TV番組などの影響によるメディアに作られたブームの色彩が濃厚でした。
今回は、地に足のついた女性ニーズが先行した売れ行きです。ただ、これからのビジネスとして考えるとき、スニーカー販売は靴屋さんに任せ、その他で派生するビジネスについて考えるべきと思います。
スニーカーはスポーツシューズですから、活動的な生活を目指す人向け商品です。ここでも、最近の人気商品には共通している、健康志向が強い商品に消費者の目は向いています。
それに、肩の力の抜けた本音ファッションの性格が強い商品でもあります。他人からの目よりも、自分の履き心地を優先した商品。この流れは、これから流行る他の商品にも共通するポイントになりそうです。
何せ、これから起業する人、新たなビジネスを探す人は、新たな売れ筋商品をヒントにした気付きを大切にしたいところ。靴屋さんの前で、スニーカーを探すお客さんの共通点を探すことでも、気付きが生まれることがあります。
【一言】
起業を目指す人の中には、ひたすらビジネス関連の書籍やセミナーで知識を得ようとする人と、街を歩き、人と話をして肌でビジネスを知ろうとする人の2つのタイプがいます。こればかりは、どちらがよいと決め付けられませんが、双方をバランスよく身につけている人が有利な気がします。頭でっかちも不便ですが、ビジネス理論のまったくない人も厳しいです。
元気にお過ごですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
現在、人気ブログランキング 起業部門 17位です。
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