ビジネスの究極の目的は、お客さんの行動や考えを変える、パラダイムシフトと言われます。昔の家庭には、居間にステレオを置く人は多かったですが、今音楽を聴くのはウォークマンやiPod。
パラダイムシフトが成功した典型例です。健康計測機器メーカーのタニタは、体組成計や血圧計ばかりでなく、食事を通じても健康に貢献することを信条としている会社です。
12年1月に東京でスタートしたタニタ食堂は、健康志向の食事を提供していることで人気を集めています。そのタニタが、昨年12月に秋田市中心部であきたタニタ食堂を開業しました。
東北地方では初めてのタニタ食堂です。秋田は全国でもっとも癌や脳卒中の発病率が高い県の一つとして知られ、全県を上げて塩分を控えめの食事を摂ろうと運動しています。
そんな秋田の土地柄に、薄味とよく噛むように堅い食材をベースとした定食ですから、どうなることか注目していました。テーブルには、調味料も置かない徹底ぶりです。
開業当初は、1食750円の定食を200食売り切っていました。ただ、日が経つに従って売れ行きは落ち、100~150食程度にまで減っているようです。
タニタもビジネスですから、一定以上の売上げを上げないと店舗を継続することができません。ただ、タニタの看板を出し、管理栄養士がメニューを考えている以上、秋田県人好みの塩分たっぷりと言うわけにもいきません。
パラダイムシフトを実現しようとする以上は、資金的にもビジネスアイデアも十分必要です。時間も掛かります。起業する時には、パラダイムシフトを実現させようとする心意気を大事したいものです。
【ひと言】
パラダイムシフトを全国規模で行なおうとすると、新たな画期的商品とたいへんな資本とスタッフとが必要ですが、一地域に限定した話ですとそれほど大仕掛けではないです。特に、地域の特性に合わせた商品は、他では売れない代わりに一部地域だけに集中的に売ることが可能です。まずは、お客さんにニーズをよく観察して目を養ってください。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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