NHKTVニュースで、有料老人ホームの入居者が職員から暴行を受けてるシーンをみました。介護施設において、世間から見えない場所では何が起こっているのか不安になります。
岡山市に本社を置くメッセージが運営する「アミ-ユ」という老人ホームです。メッセージは医師が創業した介護会社で、有料老人ホームの他に、サービス付く高齢者向け住宅や訪問介護を行なっている会社。
介護関係者には、良心的な経営をしている会社と社名は知られています。全国に約200近い介護施設を運営していて、この業界では第3位の大手企業で発生した虐待事件です。
川崎幸町の施設では、3人の老人の不審死が発生していますし、大阪や横浜でも虐待が噂されています。上場企業のメッセージとしては、相当大きなダメージになるはずです。
その背景をチェックしていて感じたことです、この会社の職員約4000人の平均給与が37歳(平均値)で350万円。あくまでも平均ですから、500万円以上の人もいる代わり、200万円台の少なくないわけです。
一方、この会社が支払っている株主向け配当性向は30%にも達しています。高い株価を維持するため株主には優遇し、そのしわ寄せが職員の安い給与に反映されています。
これは決してメッセージに限った話ではないです。介護ビジネス全般に言えることですが、職員の待遇に関してははっきり言ってこの国の給与水準では最低レベルです。
こうなりますと、職員のやる気を引き出すとか、職場の創意工夫など、どこの世界の話ということになります。当然、社員教育なども真剣に取り組む気にならないと思います。
これから企業経営を目指す人にとって、最大の問題点は雇用と給与です。この問題は、現在会社を経営している経営者にとっても、最大の経営要因となっている問題です。
雇用や社員の給与を無視した経営を行ないますと、会社自体の存続に関わる問題が起きやすくなります。起業する前から、しっかりした対策を考えた上で開業に踏み出すべきと思いますよ。
【ひと言】
ワタミは、成長ビジネスの介護ビジネスを損保会社に売って、縮小の続く居酒屋で存続を図ることを決めました。創業者の意向があると思いますし、介護の素人企業に利用者集めが難しいとも思います。それ以上に、雇用に苦労していてブラック企業のレッテルを貼られたことで、従業員集めが難しくなっていることがあります。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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